釣った魚を地面に放置…マナーの悪い釣り客に地元の漁師ブチ切れ その胸に秘めた切なる願い「魅力ある霞ヶ浦を伝えたい」
「2度と釣りすんじゃねーぞ」 茨城県かすみがうら市にて、漁業を営む麦わら村長さん(@mugiwara_mura)。地元・霞ヶ浦の釣り客に対する怒りを露わにした投稿が反響を呼びました。 【写真】釣った魚をほったらかしにするのは許せません! 無惨にも放置された魚の死骸。麦わら村長さんは思わず、この釣り客の方に強い口調で注意をしたといいます。この写真が公開されたX(旧Twitter)のリプ欄にも、怒りのコメントが続出しました。 「これはかわいそうだな」 「リリースしないならせめて食べようよ。それが命に対する礼儀やよ」 「ルールを守らない人が多いから釣り場がどんどん減っていきますよね」 「自然を愛する釣り師としてあるまじき行為です」
不法投棄や悪臭のリスク、霞ヶ浦のイメージダウンにも
麦わら村長さんは、これまでにもこのような場面を何度も見ているといいます。 近年、日本の湖や河川において、繁殖力の強い外来魚が増え、日本古来の魚の住処が圧迫されてしまう――という現象が起きています。霞ヶ浦も例外ではなく、近年では外来種が多くみられるようになったといいます。 釣り客が捨てていくのは、そのような外来種が多いそう。 しかし、外来魚であっても、むやみにその場に捨てて良いわけではありません。景観的にも良いものではありませんし、釣り上げた後で死んだ魚をそのままにして帰ったり、水中に投げ捨てたりすると、“不法投棄”とみなされ「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)違反」に問われる可能性もあります。 しかしながら、麦わら村長さんはこれまで、現場に魚の死骸だけが放置されている場面に、何度も遭遇しているとのこと。 なお、今回の投稿の釣り客は、「(死んだ魚は)湖に戻す」と言っていたといいます。麦わら村長さんが「ちゃんと持ち帰ってください」と注意し、その後同所を訪れたところ、魚はその場からはなくなっていましたが、本当に持ち帰ったのかどうかまでは分からないとのことです。 「漁業者として、このような場面を見るのは心苦しい」と、麦わら村長さんは語ります。いたずらに仕事場を汚されたことへの怒りは、想像に難くありません。 また、外来魚のなかにも、アメリカナマズなど食用にできるものはあります。そのような魚が、活用されずに干からびてしまうことに対する嘆きもあるといいます。 さらに、実質的な問題としても、魚の死骸が腐敗することにより“悪臭”が発生したり、鳥などが群がり通行人の妨げになったりするリスクもあります。 霞ヶ浦には観光やサイクリングの目的で多くの方が訪れます。そのような方々にも迷惑がかかってしまい、結果的に現地のイメージダウンにもつながってしまいます。