日本株は反発へ、円高一服で輸出関連に買い-急落後の押し目買い
(ブルームバーグ): 1日の東京株式相場は反発。為替相場の円安を受けて機械や電機など輸出関連株が高い。米バークシャー・ハサウェイが今年2回目の円建て社債発行を計画していることが明らかになり、商社は上げ幅を拡大している。
三菱重工業がTOPIXの上昇に最も寄与。 指数を構成する2128銘柄のうち1495銘柄が上昇、535銘柄が下落。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演で「時間とともに」政策金利を引き下げていくと表明し、円は対ドルで144円台まで下落した。
野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは、パウエル議長の講演は利下げ期待をやや弱める内容だったが、経済が順調に推移しているという発言を市場は好感したと指摘。世界的なリスクオンムードで日本株に見直し買いが入りやすいと話した。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャーが円建て社債の発行に向けて主幹事を起用したことを受け、TOPIX卸売業指数は午前の取引終了時点で2.5%上昇。三井物産、伊藤忠商事、住友商事の株価は3%以上上昇した。バフェット氏のこれまでの商社株投資が日本株最高値更新につながった面があり、今後日本株を買い増すかどうかを投資家は注目している。
フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは、バークシャーの起債は日本株全体にとっても「心強い買い材料だ」と話し、商社株への期待も当然高まるとみている。
T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは、日本銀行がこの日公表した9月の金融政策決定会合の「主な意見」も相場の押し上げ要因だと指摘。主な意見では、米国はじめ海外経済や不安定な金融市場の動向を見極める必要があるとして、追加利上げに慎重な声が相次いだ。
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Yasutaka Tamura, Momoka Yokoyama