はやぶさ2最後のミッション JAXA会見(全文4完)きちんとミッション完了
リュウグウをいつ出発するのか
産経新聞:具体的に今回の結果がどうだったかというところは、またおいおい公にしていただけるという理解で。 吉川真:そうですね。解析の結果は発表していきたいと思います。 産経新聞:あと、それから先ほど来、質問がある、リュウグウをいつ出発するかの件なんですが、11月から12月ということで承知はいたしましたけども、今日がもう10月28日で、今度の金曜日が一応11月に差し掛かるので、11月の1日っていうことはもうないと思いますけど、早くとも、要は上旬はないよとか、中旬以降だよとか、今、少しは期間は絞り込めそうですか。 久保田:いきなり出発しましたっていうことはありませんので、事前に皆さまに報告、お知らせいたします。 産経新聞:上旬の可能性もまだあるっていうこと? 久保田:記者懇談会が12日ですので。 産経新聞:それよりは。 久保田:なるべく早くお知らせしたいと思いますけど、まだ調整中というか、検討中のところもありますので、なるべく早くお知らせいたします。 産経新聞:分かりました。ありがとうございます。 司会:次の方。前から2番目の。
川口氏の関与について細かく教えて
大塚:フリーランスの大塚です。久保田先生か吉川真先生かなと思うんですけど、19ページの津田プロマネのコメントの中で川口先生のお名前が出てきましたけれども、この関与についてもうちょっと細かく教えていただけますでしょうか。どんな関与をされたのか。 久保田:まず私から、もし補足あればと思いますけども、ご承知のように川口先生は「はやぶさ」のプロマネでしたけれども、もともと軌道ダイナミクスの専門家です。それからコロラド大学のシアーズ先生も小天体回りの軌道のダイナミクスの専門家で、「はやぶさ」のときには宇宙科学研究所に客員研究者という形で滞在もしておりました。こういった世界的に専門的な軌道の専門家にいろいろ検討していただいて、今回のリュウグウのところをどういうふうに回ったらいいか、どのぐらいの高度でどのぐらいの速度で落とすと何周か軌道、周回できるかっていうような観点でいろいろなパラメーターがあるものに対して、さまざまな検討をしていただいてサジェスチョンをいただいたものです。 そういう意味で、なぜ高度1キロなのかとか、このぐらいの速度っていうのは、なかなかいびつな形をしている不規則な天体を回るためにはどういうふうにするとより良く回れるかというような観点でいろいろ助言、それから検討グループには実際にシミュレーション検討もたくさんしてもらいました。もちろん「はやぶさ2」チームでも検討したんですけど、そういった専門家にいろいろ助言をいただいたおかげで、こういった軌道でターゲットマーカー2つとも、それからローバ2も周回できたというのは大成功だったというふうに思っている次第です。