心からおわびとトヨタ社長 別の不正「考え甘かった」
自動車の大量生産に必要な「型式指定」の認証不正について、国土交通省から是正命令を受けたトヨタ自動車の佐藤恒治社長は31日、国交省内で記者団の取材に応じ「お客さまや販売店の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をおかけし、心からおわびする」と謝罪した。 内部調査で新たな不正は見つからなかったと発表した後に別の不正が発覚したことについては、当該の車種が海外当局から認可を受けたことを理由に「(調査の)前提条件や結果の理解に対する考え方が甘かった」と釈明した。「現場と経営の両面に課題がある」とも述べ、再発防止策を早急に取りまとめると明らかにした。 またトヨタは、新たに不正が判明したミニバン「ノア・ヴォクシー」について、トヨタ車体の富士松工場(愛知県刈谷市)の1ラインで7月29日に出荷を停止したことも明らかにした。ただ安全基準には適合しているため、準備が整い次第、再開する。 佐藤氏は、販売済みの車の使用継続には問題がないと強調。経営責任については「正しい仕事ができるように改善していくことが責任だと思っている」と述べるにとどめた。