【ちくご情報局】ソフトバンク・大野稼頭央インタビュー ホークスの三軍・四軍スター候補「唯一無二のスタイルで」
もっともっと頑張っている若鷹たちを知ってもらいたい! 上の舞台を目指して、三軍、四軍でキラリと光る活躍を見せる選手たちに迫ります。今回は今季、二軍デビューも果たした投打のプロ入り2年目コンビが登場。まずは投手編。若き“原石”たちの成長を見逃すな! 取材=菅原梨恵 ※情報は7月21日現在、年齢は2024年の満年齢 【選手データ】大野稼頭央 プロフィール・通算成績・試合速報
高卒入団、期待の左腕が、ここにも。体づくりと並行しながら、試合でもレベルアップした姿を見せる2年目のシーズン。先発投手として結果を残すため、たくさんのことを吸収している。 ──今季、前半戦を振り返って。 大野 最初、春のキャンプでコンディション不良から出遅れましたが、そこで2カ月ぐらい強化期間を与えてもらって。5月ぐらいから復帰して試合でも投げ始めたんですけど、強化期間がすごくいい形で実っているというか、結果にもしっかり表れているなというのを感じました。 ──強化期間ではどんな取り組みをしていたのですか。 大野 基本的には体重を増やすこと、あとは筋力アップもやってきました。キャンプインしてから、あまり自分の思うようなボールが投げられていなかったんです。球速も出ていませんでしたし。それで、コーチの方たちとミーティングをしたときに「まずは投げることはあとにして、先に体力強化に重点を置いてやっていこう」となりました。 ──体をつくってから投げるようになって変化を感じましたか。 大野 球速も昨年よりも速くなっていましたし、やっぱりボールの強さやキレなども変わっています。出遅れた分、時間を費やしただけの結果がしっかりとついてきたので、それは良かったかなと。今も投げながらトレーニングを続けていて、投げる中では課題が見つかったり、自分として「もっとこうしたいな」とかいう発見も出てきている。それでまた、よりいいものになってきているかなというふうに思っています。
──6月8日のオリックス戦(紀三井寺)で二軍戦初登板。デビュー戦から中継ぎで3回2/3を投げました。 大野 中継ぎでロングで投げるのが初めてだったので、いつもと違う緊張感もありましたし、(二軍戦)初登板、相手チームがNPBというところでの緊張感も。すごくいい経験をさせてもらったなと感じました。 ──二軍戦の先発デビューも待ち遠しいですね。 大野 自分が勝負したいのは先発。高校のときもずっと先発で投げていたので、先発のほうがうまくモチベーションを保てたり、調整の仕方、自分のルーティンも分かっている。中継ぎよりも勝負できるポジションかなとは思っています。 ──将来的にはどんな投手になっていきたいですか。 大野 僕にとって一番の武器でもあって生命線でもあるのが、真っすぐとカーブの緩急差。それをうまく使った、負けないピッチャーというのが理想です。投球フォーム的にも、ボールの質にしても、自分のようなスタイルのピッチャーってあまりいない。唯一無二の、独特な感じのピッチャーになりたいです。
週刊ベースボール