「やばい…カッコよすぎる、俺」パリパラ五輪車いすテニスで史上最年少金メダリストとなった小田凱人が残した名言の理由
有言実行で金メダルを、しかもパラリンピックで歴代最年少となる18歳で手にした小田は、テレビ中継の解説を務めた国枝さんのインタビューでこう語った。 「きっと何かが変わると、自分は自信をもっています。自分のプレーを観てテニスを始めてくれる子どもがいるかもしれないし、ここから先、車いすテニスといえば……みたいなものも変わってくるだろうし、さらにそれを変えていきたい。その旅はここからまだまだ続くので、満足せずにやっていきたいですね」 3年前の東京大会を含めて、パラリンピックの男子シングルスを3度制した国枝さんが初めて表彰台の真ん中に立ったのが24歳のとき。背中を見せ続けてきたレジェンドは、18歳の小田に「この先、どのようなテニスを目指すのか」と質問をぶつけた。 小田は「自分でもわからないです」と苦笑しながら、予測不能な未来を語っている。 「自分は常に更新し続けてきて、ぶっちゃけ、自分が思うより自分のテニスが変わってきた。ただ、みなさんの想像する以上のプレーができる自信だけはあります」 運命に導かれた優勝だったといっていい。 凱人と書いて「ときと」と読む名前は、パリの歴史的名所、凱旋門をイメージした両親が「勝ちどきをあげる存在になってほしい」という思いを込めて命名した。四大大会で初めて頂点に立ったのも昨年の全仏。今年も連覇を達成した験のいいローランギャロスで、2時間半を超える死闘を制して夢のひとつをかなえた。 決勝の前夜に正夢を見たと、小田はフラッシュインタビューで明かしている。 「今日寝ているときにお母ちゃんと抱き合って、寝過ごしてわっと起きて『何だ、夢か』と思ってマジできつくて。まだ(夢か現実の)どちらかわからないです」 高校生らしい素顔も垣間見せた小田は、画面越しにキスをしてフラッシュインタビューを終えた。コートを離れれば、見通しが2030年4月となっている完全寛解へ向けた治療も続けている小田にとって、全米オープン制覇とともに達成する、日本人では国枝さんに続く生涯ゴールデンスラムの偉業もキャリアの通過点にすぎない。
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