2代目のアウディ R8は、快適なスーパーカーというコンセプトを初代から継承【スーパーカークロニクル/116】
アウディ R8<2代目>(AUDI R8:2016~2024)
1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、アウディ R8(2代目)だ。 【写真はこちら】 R8の外観上の特徴だったボディサイドのブレードは上下2分割タイプになった。リアバンパー下はディフューザー形状。(全6枚)
2006年に発表されたアウディ初のスーパースポーツカー、R8は、ハイパフォーマンスに加えてアウディならではの快適性ももたらしたモデルとして好評を博し、クーペとスパイダーを合わせて全世界でおよそ2万7000台を販売するというヒット作となった。 そして、2015年のジュネーブ モーターショーで、アウディは2世代目にフルモデルチェンジしたR8をワールドプレミア。そのスタイリングは初代を踏襲しており、パッと見には初代のビッグマイナーチェンジモデルのようにも思えるエクステリアだが、初代よりもシャープでアウディの最新デザインコンセプトを主張していた。 シャシにはアルミニウムとCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を組み合わせた新開発のアウディ スペースフレーム(ASF)を採用し、フレームの重量は初代R8より10kg軽い200kgとなった。ミッドシップ搭載されるエンジンは5.2L(正確には5204cc)のV型10気筒 DOHCで、標準モデルの最高出力は自然吸気ながら540ps/540Nm、高性能仕様のR8プラスでは610ps/560Nmに強化されていた。初代にあったV8は設定されていない。 トランスミッションは7速DCTを組み合わせ、駆動方式は電子制御油圧多板クラッチを用いた新開発のクワトロドライブ4WDを採用し、優れたトラクションとダイナミックなハンドリングを高次元で両立している。 インテリアはアーチ型のラインでコクピットを囲い込む「モノポスト」デザインを採用し、メーターパネル全体がTFTディスプレイとなったアウディ バーチャルコクピットを標準装備。最新世代のマルチメディアインターフェース(MMI)やアウディコネクトも装備し、快適性は初代以上に向上している。 2016年にはオープンモデルのスパイダーも2世代目に進化(日本導入は2017年)。20秒で開閉する油圧式電動ソフトトップは、50km/h以下であれば走行中でも操作が可能となっている。2019年には一部改良されて、V10エンジンのスペックは620psと580Nmに向上して一本化。なお、2024年で生産終了が決定した。
アウディ R8 クーペ V10 5.2FSIクワトロ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4425×1940×1240mm ●ホイールベース:2650mm ●車両重量:1690kg ●エンジン種類:90度V10 DOHC ●総排気量:5204cc ●最高出力:540ps/7800rpm ●最大トルク:540Nm/6500rpm ●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・83L ●トランスミッション:7速DCT ●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD ●タイヤサイズ:前245/30ZR19、後295/30ZR19
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