日本一のラグジュアリームーバー「レクサスLM500h」で巡る古都。伝統と美食の京都を、極上の移動体験とともに味わう【ロングランテスト】
大きいボディでも気兼ねなく京都の小路をドライブできた
目障りな建造物の少ないこのエリアは決してドライブルートではない。整備の行き届いた道も急に狭くなったり、細く直角に折れ曲がったりする。基本的には歩いて巡る街だけれど、京都らしい風情を車窓からも味わえるスポットだから、“京都にやってきた”という気分になってもらうには最高の場所だ。 要するに大きなクルマで走ることは逡巡してしまうようなルートだったのだが、走り始めたときの好い印象と、実際の視界の良さやカメラやアラームのおかげで気兼ねなく入っていけた。意のままに動いてくれているという感覚が、狭い路地への進入をためらわせない。 ショーファーカーだからといってアメリカの送迎バンのようにドライバーを無視したかのような作りよりも、気持ちよくドライブしてもらえる設計である方が安心で安全というものだ。 ドライブ環境における静粛性の高さもレクサスらしい。エンジンノイズは極力抑え込まれ、不快な振動も伝わってこない。段差や目地をパスする際のショックも、かえってドライブのアクセントになるような感覚で心地良くいなす。 街中の舗装路面では市バスなどの大型車両によって造られた大きなくぼみなどが散見される。そんなところでもミニバンに特有の“大きな箱がよじれて震える”といった感覚がまるでなかった。 京都を代表する和食の名店で弁当を予約しておいた。桜も散り新緑が繁る4月から5月。日に日に気温は上がって屋外でも気持ちよく過ごせるという、夏は暑くて冬は寒い京都では実は貴重な季節がやってくる。ランチの名店は数あれども、この時期だけは葉桜のもとでいただく名店の味ほど楽しい食事はほかにない。 おすすめのスポットは京都御所。ついでにぜひ御所内も散策してみてほしい。広大な敷地にあって、見上げるとビルなどの背の高い建築物がまるで見えない。360度、空がひらけて見えるのだ。平安の時代と変わらぬそれは景色だろうと想像を逞しくする。