10年前にISに連れ去られたヤジディ教徒の女性、ガザで無事救出 イラクで家族と再会
10年前にイラクで過激派組織イスラム国(ⅠS)に誘拐され、その後パレスチナ自治区ガザへと連れ去られた現在21歳の女性が、イスラエル・米国・イラクが関与した秘密作戦によって救出され、無事家族との再会を果たしたと当局者が明らかにした。 この女性はファウジア・シドさんで、イラクに暮らす少数派ヤジディ教徒だという。ⅠSは2014年、ヤジディ教徒5000人超を虐殺したほか、6000人超を拉致した。その多くが性奴隷として売られたり、少年兵として訓練された。 イスラエル外交官のデビッド・サランガ氏は、シドさんがイラク北部で家族と再会した際の様子だとする映像をXに公開した。ロイターは映像の撮影場所や日時を独自に確認することはできなかった。 情報筋によると、本人と数カ月間連絡を取り続けていたイラク当局がシドさんの情報を米当局に伝え、米当局はイスラエルの協力を得て救出したという。イラクとイスラエルの間に外交関係はない。 イラク当局によれば、これまで連れ去られたヤジディ教徒のうち3500人以上が救出されたり解放されたりしたが、約2600人が依然として行方不明だという。