パリへの道 柳田大輝の自信、内定サニブラに続く日本勢2番手 追い風参考も15日に9・97 大激戦男子100メートル
昨年覇者の坂井隆一郎(大阪ガス)や、桐生祥秀(日本生命)ら実力者との争いとなるが、「誰がどれだけ調子が良くて、予選、準決で調子が良くても気にせず。自分の順位、走りにフォーカスしたい」ときっぱり。若手ナンバーワンのスプリンターが、パリへの切符をもぎ取る。(高橋朝香)
■柳田 大輝(やなぎた・ひろき) 2003(平成15)年7月25日生まれ、20歳。群馬・館林市出身。館林一中、東農大二高から東洋大。日本選手権100メートルで22年3位、23年2位。21年東京五輪の男子400メートルリレー日本代表補欠。22、23年世界選手権男子400メートルリレー代表、23年大会は男子100メートルで準決勝進出。23年アジア選手権100メートル優勝。100メートルの自己ベストは10秒02。家族は、陸上経験者の両親と現役陸上選手の弟2人。183センチ、78キロ。
■坂井カミソリスタート
自己ベストが10秒02の坂井隆一郎(26)=大阪ガス=は「カミソリスタート」で五輪代表を狙う。昨年大会は左アキレス腱(けん)を痛めながらも、低い姿勢から飛び出して、10秒11で優勝。世界選手権は100メートルが予選落ち、400メートルリレーは1走で5位入賞に貢献した。
その後はけがに悩まされ、今年5月の木南記念で約9カ月ぶりのレースに出場。10秒20で優勝し、同月のセイコー・ゴールデングランプリは予選で10秒10、6月2日の布勢スプリントでは、10秒12をマークするなど、タイムも上向きだ。「順調にしっかり練習が積めている」と手応えを口にしている。
パリ五輪でメダルを狙う400メートルリレーの1走としても、出場の期待が懸かる。100メートルの五輪ランキングは日本勢7番手。逆転での代表入りへ、「9秒台を出さないとオリンピックに出場できない」と一発勝負に挑む。
■桐生3大会連続狙う
今大会の出場者で、9秒台の自己ベストを持つ選手は2人。3大会連続の五輪出場を目指す桐生祥秀(28)=日本生命=と2大会連続を目指す小池祐貴(29)=住友電工=だ。