富永啓生がGリーグデビュー、鮮やかなフローターを決めるもファウルで取り消されて無得点に終わる
10分間の出場で3リバウンド1アシスト、チームは大敗
ペイサーズ傘下のGリーグチーム、マッドアンツに所属する富永啓生が、開幕戦となったクリーブランド・チャージとの試合でGリーグデビューを飾った。 ベンチスタートの富永は第1クォーター残り4分半から出場。セカンドチャンスからの3ポイントシュートのリバウンドを押さえたのが最初のプレーで、相手のダンク失敗によるこぼれ球も拾ってのリバウンド2つでフットワークの良さを見せるも、肝心のオフェンス力を見せる機会がやって来ない。ただでさえGリーグは個人技主体な上、開幕戦とあってチームの連携は出来上がっておらず、さらに富永投入の時点で2桁のビハインドを背負って各選手に焦りが見えていた。 富永に攻める機会が訪れたのは投入から3分後。キックアウトのパスを正面で受けた富永は、シュートチェックに飛び出すディフェンスの動きをよく見てドライブを選択。ショットクロックぎりぎりでフローターを沈めたのだが、シュートを放った後に正面のディフェンスにぶつかったことでオフェンスファウルを取られて得点は認められず。 その直後にもディフェンスリバウンドを拾ってそのままボールプッシュ。3ポイントラインの少し前から迷わずシュートを放つ。これまで何度となく決めてきた富永の得意な形だったが、これはリングに嫌われた。 第2クォーターの頭にアシストを記録して、富永は一旦ベンチへ下がる。コートに戻って最初のプレーでボックスアウトができず、相手にオフェンスリバウンドを奪われてファウルで止めることに。これが個人2つ目のファウルとなり、すぐにベンチに逆戻りとなった。 そこからは出番がなく、ようやく名前を呼ばれたのは78-113と大敗が決した第4クォーター残り3分を切ってからのこと。足を使ったディフェンスのハードワークは見られたものの、オフェンスでの見せ場はやって来ない。速攻で走ってもパスが出ず、フラストレーションの溜まる終盤となった。 こうして試合は83-120で終了。富永は10分の出場でシュート1本を放って得点なし。3リバウンド1アシストという結果に終わった。フローターによる得点がオフェンスファウルで取り消されていなければ、もっと良い展開になったはずだが、その後に取り戻すチャンスはほとんど訪れなかった。現時点では富永にボールが集まらないのが現状。富永の持ち味はシュート力、それを生かしたクリエイトにあるだけに、まずはオフェンスに絡む機会を増やすべくチーム内での信頼を勝ち取らなければならない。