『映画 ギヴン 海へ』で今井文也&坂 泰斗が感じたこと「人間って変わるんだな」
前編での反響から感じた安堵
――1月に公開になった前編の『映画 ギヴン 柊mix』はおふたりが演じる柊と玄純にスポットが当てられた作品です。反響はいかがでしたか? 坂 玄純に関してはTVアニメの中で話しているシーンって少ないんですよね。 今井 僕らは結構そうですよね。玄純はただでさえ無口なキャラですし。 坂 もちろん、そこでも得られる情報はあるんですけれども、どういう人となりかは原作を読んでいる方以外はみなさん想像していただくしかなかったわけじゃないですか。 僕らもいざ「『柊mix』を録るぞ」となったときに、さらに読み直して、読み直して。この言葉を言うのはどうしてなのかを考えていましたね。 玄純って今まで事前情報が僕らもなかったので、柊に対してどういう思いなのか、ということもあったりして、僕なりに最大限、彼に寄り添える解釈を持って臨んでいました。彼はすごく複雑な感情を持っている人で、言語化をするのがかなり難しいキャラクターなんですけど、映画を見ていただいたみなさんが「腑に落ちた」とおっしゃっているのを拝見したときに、彼の説得力を持たせることができて良かったな、と思いましたね。 今井 玄純の感情の揺れ動きだったりとか、もちろん映画に描かれているのもそうですけど、みなさん読み解きがすごかったんですよね。 坂 そう。ファンの方々が僕らと同じ、もしくはそれ以上に作品を愛してくださっているので、その方々に納得していただけたことは僕としても嬉しいです。 今井 自信にもなりますし。 坂 そうそう。「そうだったんだ」とか「このキャラは確かに」って新しい発見をしていただけるのは役者冥利に尽きるな、と思いましたね。今井さんはどうでした? 今井 大体原作の6巻ぐらいから、ようやく柊と玄純の深掘りが始まるんですよね。そこで気づいたことがたくさんありますよね。 坂 ありますね! 今井 「玄純はそんな感じなんだ!」と思うこともいっぱいあったし、「柊はこんなことを言うんだ」とか。そういうところが当然、お互いにあったと思うんですけど、僕もコメントや反響を読ませていただいたときにみなさんが「柊にぴったりでした」とか「柊のイメージ通りでした」って言っていただけたのを見て、一安心しました。ずっと楽しみにしてくださっている方がたくさんいらっしゃいましたし。