【便秘】食物繊維を取りすぎて悪化 隠れた“病気”とは? 消化器外科専門医が教える改善の“コツ”
便秘のときは食物繊維を摂取するのが望ましいといわれています。便秘気味のときに食物繊維が豊富な食べ物を食べる人は多いと思います。 【要注意】うそでしょ…? 実は「中性脂肪」「コレステロール値」が高くなる食べ物5選 一方、ネット上では「便秘のときに食物繊維を取ると、かえって症状が悪化する」という内容の情報があります。便秘のときに食物繊維を摂取するのは好ましくないのでしょうか。便秘を改善する方法や注意点などについて、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニック(大阪市北区)外科部長で、消化器外科専門医の所為然さんが解説します。
女性は男性よりも便秘になりやすい
現代社会で多くの人が便秘に悩んでいます。便秘とは、単に「便が出にくい状態」というだけではありません。「排便回数が少ない」「便が硬い」「残便感がある」「強くいきまないと出ない」などの症状が続く状態を指します。 便秘の原因は大きく分けて、生活習慣によるものと病気によるものがあります。生活習慣による便秘の主な原因としては、食生活の乱れや運動不足、ストレス、トイレを我慢する習慣などが挙げられます。特に現代の食生活は野菜の摂取量が少なくなる傾向にあるため、食物繊維や水分が不足しがちになり、便秘を引き起こしやすいです。 また、腸の動きが鈍くなることで起きる便秘もあります。腸の動きが弱くなると、腸の中で便がスムーズに運ばれず、その結果、水分が過剰に吸収されて便が硬くなってしまいます。 便秘になりやすい傾向がある人について、解説します。まず、女性は男性より便秘になりやすいことが知られています。これは女性ホルモンの影響や、妊娠・出産による骨盤底筋の変化が関係しています。 また、デスクワークが多い人や運動不足の人も便秘になりやすい傾向にあります。腸は運動することで刺激を受け、動きが活発になります。そのため、運動不足は腸の動きを鈍くする原因となります。 加齢とともに腸の働きが低下し、食事量が減るため、高齢者も便秘になりやすい傾向にあります。複数の薬を服用している人も、薬の副作用として便秘になることがあります。