新しい挑戦、変化を恐れることなかれ--SCSK・當麻社長
2025年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。 SCSK 代表取締役 執行役員 社長 當麻隆昭氏 (同社役職員向け年頭あいさつの要旨) SCSKグループは、社会が抱えるさまざまな課題を事業視点でとらえ、お客さまやパートナー企業と共に社会課題の解決に貢献するビジネスを創り出すことによって「2030年 共創ITカンパニー」を目指しています。実現に当たっては、従前のビジネスモデルの一つである、お客さま個別の要望に応える「受託開発」だけではなく、複数のお客さま、あるいは同一業界内で共通に抱える課題や、お客さまが潜在的に抱えている課題をも見いだし、自社のサービスをお客さまに提案・オファリングすることで課題を解決するビジネスモデルへ変化していくことが求められています。 2025年はSCSKグループにとって、AIをはじめとする先進デジタル技術の活用、技術知財の創出と活用、多様なステークホルダーとの共創を通じて、「デジタルオファリング集団への変革」の第一歩の年と位置付けています。2026年4月に予定するネットワンシステムズとの経営統合も、この変革スピードを加速させる、きっかけの一つとなり得ると捉えています。高度なITインフラとアプリケーションサービスの融合による新たなデジタルサービスを提供し、ネットワークからセキュリティ、クラウドに至るまで一貫したサービスを実現することで、ITサービス業界における独自のポジションを確立し、業界の雄としての道を切り開いていくことができると考えています。 2025年は経営統合を見据えた準備の年でもあります。両社の社員がお互いを尊重し、多様なバックグラウンドやスキルを持った社員が集うことで、新たなアイデアが生まれ、創造性が高まることを期待しています。また、両社の社員および企業文化の融合を加速させるべく、社員同士のコミュニケーション機会を多く持ち、不安や懸念点についても自由に発言、意見交換ができる環境を作っていきたいと考えています。両社の社員一人ひとりが、自分の能力を最大限に発揮できる環境を整備すべく、新たな人事制度の検討も始めます。新しい挑戦、変化を恐れることはありません。われわれは、対等の精神による企業合併を経験し、融合を実現してきた実績があります。それぞれの強みを尊重し、組織全体としての成長を目指していきたいと考えています。