「前にも言いましたよね」はNG!なぜ?「伝え方の大切さ」にまつわる投稿に反響 実際に効果を実感した人も
「今年ダントツで聞いて良かった話は、トヨタに定年まで勤めていたひとが、世界の現場で教えていたことで、スタッフに仕事を教えて、うまくできなかったとき『前にも言いましたよね』という表現は、ゼッタイ使ってはならない。と教えてくれたこと――」 【写真】反響のあった投稿を見る X(旧Twitter)にて、『人生が楽になった話』を紹介されているやっちさん(@yaccijp)の投稿が話題になっています。 この度、やっちさんが紹介されたのは、もともと大手自動車メーカーに勤めていたという人から聞いた話。 「前にも言いましたよね」 という言葉。よく耳にする印象がありますし、自分自身もつい使ってしまっているという方もいらっしゃるかもしれません。ですが、その方いわく、この表現は絶対に使ってはならないといいます。どうしてなのでしょう。
「ココだけ改善しましょう」と伝えた方が
「前にも言いましたよね」 一度教えたことを相手がまた聞いてきたり、何度も同じミスを繰り返してしまったりするような場合に、つい言ってしまいたくなる言葉です。しかし、この言葉は使わない方が望ましいといいます。 その方はやっちさんに、その理由について説明されました。 この言葉を言われた相手は、今後分からないことがあっても確認をしなくなってしまい、あやふやな記憶のまま損害が大きくなるような選択をしたり、ミスがあっても隠したりしてしまうようになるのだそうです。 そうではなく、「一度しか伝えてないのに、よくここまで理解できましたね。ココだけ改善しましょう」というふうに伝えた方が良いとのこと。 やっちさん自身も、「前にも言ったけど――」というような言い方を、他者に対してついしてしまっていたそう。今回の話にはとても共感を覚え、「人生ほんと楽になった」と投稿されています。
心理学的な知見とも一致
同じ状況であっても、伝え方の違いによって、その後の影響が異なるという話。 やっちさんは、知人の心理学の先生に、その理由について質問。すると、先生はこのようなことを教えてくれました。 「前にも言いましたよね」という言葉。言っている本人は確認をしているだけのつもりであったとしても、言われた側は「自分自身の能力が原因だと疑われているのでは…」という否定的な意味合いに受け取ってしまうのだそうです。 結果、本人の「自身の喪失」「意欲の低下」「(ミスや分からないことを)隠す行動」、互いの「関係性の悪化」などを引き起こす要因になるといいます。 一方で、「よくここまで理解できましたね」と、相手を肯定したうえで、励ましながら注意をすることで、意欲や関係性、自己肯定感の向上が期待できるのだそうです。 つまり、どのような言葉を選び、使うかによって、相手の成長は大きく変わるのですね。