三井住友海上など3社、JAFとEV電欠時に現場で充電サービスの試験開始
MS&ADインシュアランスグループホールディングス傘下の損害保険会社は日本自動車連盟(JAF、坂口正芳会長)と組み、電気自動車(EV)の駆動用電池の残量がなくなる〝電欠〟状態になった自動車保険の契約者を対象に「電欠現場駆け付け充電サービス」の試験を開始したと発表した。期間は1年間の予定。三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険、三井ダイレクト損害保険(河村隆之社長、東京都文京区)のロードサービスに救援要請があった場合、JAFが出動して現場で充電する。まず、全国の主要都市で実施するが、今後、対象地域の拡大も検討する。 同サービスの試験には、コールセンター事業などを手掛けるMS&ADグランアシスタンス(鈴木省一社長、同)も加わる。MS&ADの損保3社はこれまで、電欠になったEVユーザーには近くの充電ステーションにレッカーで車両を運ぶことで対応していた。その場で充電することにより、すぐに復旧が可能で、ユーザーの利便性向上につながる効果があるとみている。また、安全性確保の観点から、雨天時には出先での充電を行わず、従来通りのレッカー移動サービスを提供する。 まず、東京都心や名古屋市街地、大阪市街地など全国の主要都市の18エリアで試験を行う。今後、充電器を備えた車両の配備が進めば、これ以外の地域での実施も見込む。 各社は今後、効果を検証しつつノウハウを積み重ね、恒久的なサービス導入などを検討していく方針だ。