千葉県の高校入試はより学力重視へ 制度の特徴や傾向を早稲田アカデミーの高校受験部長に聞く
難易度が高い「思考力を問う問題」は、難関私立入試対策の延長にある
――今、「思考力を問う問題」というキーワードが出ました。2022年度から導入されたものですが、具体的にどのようなものなのでしょう。 望月:従来の5教科の学力検査以外にプラスして課すものです。神奈川県立で実施している特色検査のような、学科横断型の学力を問う問題というよりも、英語・数学・国語を1セット60分で解かせる出題となっています。共通問題より難易度が高いため、早稲田アカデミーとしては、難関私立入試対策の延長にあると考えています。 私立難関高校は容赦なく、中学のカリキュラムよりも高度な内容を問いますが、それらの対策をしっかりしていれば、千葉の思考力問題は解けると思います。千葉の私立ですと渋谷幕張や市川、昭和学院秀英といった難関私立高校の入試対策は、思考力問題の対策につながります。 特に数学は私立難関高校対策と通じる部分が多いですね。とはいえ、3教科の問題を60分という非常に短い時間で処理しなければならないため、時間配分もとりわけ重要になります。 ――公立高校入試は欠席者も多いですが、これは私立を第一志望にする受験生が多いからですね。 望月:千葉は広いので地域性に差がありますが、交通網の発達で県外の私立高校へ進学するケースも多く見られます。最近ですと、早稲田アカデミーの流山おおたかの森校は開成に6人合格しています。そういった私立にせよ公立高校にせよ、学力重視であるのが千葉の特徴です。先に紹介した推薦併願がない私立難関高校は5教科入試が多く、3年度の大学受験では国立入試を意識しています。 早稲田アカデミーでは幅広い選択肢を生徒が得るために、5教科を勉強することを目指しています。入試に向けて学力を上げていく指導を追求しているので、千葉の高校入試とは相性がいいのです。受験校選びに関しても、豊富なデータや経験値からアドバイスができますから、講師一同、生徒の志望校合格に向けて全力でサポートをしています。
ダイヤモンド教育ラボ編集部