海外メディアも日本の番狂わせを続々報道「感動火花」「評論家の度肝抜く」
FIFAランキング61位の日本がワールドカップグループHの初戦で同16位の格上のコロンビアを2-1で下す大番狂わせを演じた。45位をひっくり返すジャイアントキリングを海外メディアも一斉に報道した。 欧州をカバーするスカイスポーツは、「日本が大迫勇也のヘディング弾で10人のコロンビアから感動的な初戦勝利を決めた」と報じた。 「日本は後半に試合を支配、コロンビアのGKダビド・オスピナが好セーブを2度強いられた後、大迫が73分に決勝のヘディング弾を決め、ベンチと、モルドヴィア・アリーナのスタンドに大きな感動の火花が散った」と試合をレポート。2日前に震度6の大地震が大阪を襲ったことに触れ「日本の初戦は、3人(現在5人)の死者が出て200人以上のけが人を出した大阪の大地震という暗い背景を受けて行われた。だが、西野朗監督のチームは、勇気づける結果を見せた。ノックアウトステージ進出へ向けて希望に満ちている」と伝えた。 この試合で日本がマークした記録についても「日本はアジアのチームとしてワールドカップで初めて南米チームを破った(18試合で1勝3分け14敗)」、「ワールドカップで1974年大会以来、初めて南米の4チーム以上が初戦勝利を逃した」、「本田圭佑がワールドカップの3大会でアシストを記録した初のアジア選手となった」と連記した。 英のインディペンデント紙は「審判は仕事をこなしてビデオ判定は必要とせず、ハメス・ロドリゲスの途中起用のギャンブルは失敗、日本は評論家の度肝を抜く」との見出しで「日本が、試合開始早くからの数的有利を生かし、グループHをこじ開け、2018年ワールドカップで、また大きな番狂わせを起こした」と伝えた。 記事は、試合の焦点のひとつとしてホセ・ぺケルマン監督が、体調不良でスタメンを外したエース、ハメス・ロドリゲスを後半に投入したギャンブルが機能しなかった采配を批判した。 「1-1の同点の局面で、ぺケルマン監督は賭けに出た。得点を挙げたキンテロに代えて明らかにフィットしていないロドリゲスを投入した。ボールを日本に支配されていたコロンビアにとって、この采配は不可解で、すぐ後に決勝弾を許すことになった。ロドリゲスにもゴール前でチャンスが訪れたが、ほんの一瞬だが、ボールを持ち過ぎたことで、守備の接近を許し、至近距離からのシュートはクロスバーの上にそれた。ぺケルマン監督は、キンテロを下げたことを後悔したのかもしれない」 一方、日本では同点FKを許したGK川島永嗣について「川島は再び日本の負担となる」と厳しく指摘した。「日本にとってデジャブのようだった。4年前、日本はコートジボワールにリードをしていながら、わずか3分間で2ゴールを許した。その2点目は、川島がジェルヴィーニョのヘディングシュートで体の下を抜かれてゴールが決まったもの。今回はコロンビアの番だった。フアン・キンテロの前半終了間際の壁の下を通したフリーキックは賢明なものだったが、大会においては厳しく放たれたシュートとは言えず、本来であればセーブされるべきものだった」と、川島のミスだと断罪した。