植物療法士がすすめる、睡眠の質が上がる「就寝前の2つの行動」
体質の改善や、ストレスの軽減に役立つと言われる植物療法。なかでもハーブティーやアロマテラピーは手軽に始めやすいことから、身近なところにも浸透しています。植物療法士の菅原あゆみさんが主宰する「NeRoLi herb」はモデルやメイクアップアーティストなどからの支持が厚く、今冬には下北沢にあった店舗が表参道に移転するほどの人気ぶり。 【図】「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の周期 菅原さんは著書『植物はどんなときも私の味方! 幸せになるためのハーブレシピ』にて、植物のすばらしさやハーブの底力を理解してもらいたいと語ります。同書から、ハーブを使った就寝前の習慣やストレスとの付き合い方を紹介します。 ※本稿は菅原あゆみ著『植物はどんなときも私の味方! 幸せになるためのハーブレシピ』(世界文化社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
西洋医学と植物療法の違いって何だろう?
一般的に出回っている西洋医学と植物療法(ハーブ療法含め、漢方、アーユルヴェーダなど)は、からだへのアプローチが異なります。西洋医学は投薬や手術といった方法で、からだの悪い部分を直接的に治療していくので、緊急性のある疾患に対して、すぐ対処でき、即効性があります。 一方、植物療法では症状の発生部位にアプローチするものも一部ありますが、どちらかというと体質にアプローチして根本から改善を目指します。そして、ひとつの症状だけではなく、同時にいくつもの症状を正常へと導くものでもあります。 また、副作用が起きる可能性が西洋医学に比べて少ない(まったく副作用がないわけではありません)のも特徴です。そして、病気を未然に防ぐために、日頃から疲れを溜めず抵抗力をつけておくという予防医学的な考えが植物療法なのです。どちらが良いとか悪いということではなく、個人個人の状態に合わせて選んでいくことが大切です。 西洋の薬は人工的に化学調合された物質がほとんどで、その多くはひとつの成分で構成されており、疾患や症状に強い薬理作用を示しますが、植物療法では天然の生薬を使います。 例えば、精油ひとつにしても、数十~数百種類以上もの天然の有機化合物が集まっています。女性が大好きなローズには、フラボノイド、タンニン、ビタミンCなどの成分が含まれ、主な芳香成分にはシトロネロールなどがあります。 そのため、ひとつの薬方で不妊、PMS、月経痛の問題から、下痢を抑えたり、口内炎やのどの炎症を抑える作用も期待されます。 ただし、病気の原因が特定でき、手術が必要な場合、緊急を要する重症の感染症などの場合には、一般的に西洋医学のほうが適していると言えます。