全米女子OPの悪夢再び? ネリー・コルダはパー3で「7」と崩れ連続金メダルから後退
<パリ五輪 2日目◇8日◇ル・ゴルフナショナル(フランス)◇6374ヤード・パー72> セーヌ川…ではないけれど ネリーが池にダイブの衝撃シーン【動画】 東京五輪金メダリストで世界ランキング1位の米国代表ネリー・コルダは、首位に7打差をつけられた初日の遅れを取り戻すべく、序盤から快調なプレーを続けた。 まずは3番パー5で6メートルに2オンさせてバーディが先行。得意のアイアンショットも冴え、6番で2.5メートル、7番では60センチにつけて、このチャンスをものにした、9番パー5も7メートルに2オンしバーディと、前半「32」と伸ばした。 後半に入ってもその勢いは止まらず、11、15番でもバーディを追加。首位と2打差の位置まで浮上した。しかし、この後、悪夢が待っていた。池越えの16番パー3(136ヤード)が、その舞台になってしまった。 9番アイアンかピッチングウェッジかで迷って打ったティショットが、わずかにグリーンに届かず手前の池に落ちる。さらにドロップして打った第3打はグリーン手前のバンカーへ。しかも目玉となり、第4打は奥のエッジまでオーバーした。これを2メートルまで寄せたが、続くトリプルボギーパットがカップ右を通り過ぎるとがっくりと肩を落とした。 これで勢いを失ったかのように、17番パー4も3パットのボギーに。わずか2ホールで5打も後退してしまった。それでも最終18番はピン奥に2オンさせて、2パットのバーディフィニッシュ。ほっと胸をなで下ろした。 ランカスターCC(ペンシルベニア州)で開催された今年の「全米女子オープン」でも、パー3で“まさか”のプレーを経験している。初日の12番パー3では、池ポチャ3発で「10」の大叩き。「80」と崩れると2日目も取り戻せずに予選落ちした。 そのときの悪夢を思い出させるようなできごと。クラブを2本持ち悩んだ結果、大きいクラブで攻めた。しかしクラブが大きいことで緩んだのか、「ヒール気味に当たってしまった」とまさかの池ポチャを振り返る。 「(16、17番を除く)16ホールは素晴らしいプレーだった。(最大で)6アンダーまで伸ばせたけど、今もまだアンダーパーだし、きょうのプレーはポジティブに捉えたい。まだ36ホール残されているから、何が起こるか分からない」と前を向く、「チャンスホールはアグレッシブに攻めて行く」。金メダル連覇を目指し、再びの追い上げを誓った。(文・武川玲子=米国在住)