2014年東京都知事選挙 宇都宮健児候補 第一声 <演説全文>
私は住まいの政策が極めて貧困であったと考えております。都営住宅を造るだけではなくて、都内には空き家がたくさんあります。これを都が借り上げて、公共住宅として住宅に困っている、住まいに困っている人たちに提供します。さらには、ヨーロッパでは行われている家賃補助制度を検討します。2万、3万なら家賃は払える。そういう人たちに対して、都が2万、3万の家賃を補助すれば、ちゃんとした人間らしいアパートが借りることができます。こういう政策を通じて、東京都ではびこっている住まいの貧困を解決します。 都民の命を守るためには、近く予想されている首都直下型地震対策も急務であります。この震災対策に力を入れたいと思います。ところで、石原都政の14年間、石原、猪瀬都政の14年間、実は防災対策、震災対策を手を抜いてきてるんです。石原さんが都知事に就任した当時の、この防災予算は年間1兆円だったんです。ところが今、6,000億円に減らされてきております。それから、震災が起こると、火災や建物の倒壊で死者がたくさん出てます。この建物の耐震工事、あるいは木造家屋の不燃化工事、難燃化工事、これが急がれているわけです。ところが、東京都のこれまでの基本方針は、建物の耐震工事や不燃化工事は自分でやりなさい、こういう方針なんです。都は道路の整備はやります。だけど、1人1人の都民の建物の耐震化工事や不燃化工事は自分でやりなさい。こういう考え方なんです。お金がない人は耐震化工事がやれないじゃないですか。お金がない人は不燃化工事がやれないじゃないですか。そうすると、震災が起こったら死んでもしょうがないって言うんでしょうか。こういう震災対策を都民の自己責任に任せる、都民の命を大切しない防災対策を根本的に転換します。 東京都が補助金を出して、都民の皆さんの建物の耐震化工事、不燃化工事を進めます。それから東京には老朽化した施設がたくさんあります。この施設が倒壊しますと、多くの方が亡くなります。それを防ぐために、老朽化した施設の改修工事、補修工事に力を入れます。