幼い娘3人殺害 思い悩んだ母親は「心理的孤独」だったか 懲役23年の判決をどう見た?「産後うつ」乗り越えた2児の母に聞く【チャント!解説】
幼い娘3人を殺害した罪に問われた29歳の母親に6月11日、懲役23年の判決が言い渡されました。この裁判員裁判をどう見たのでしょうか。 【写真を見る】幼い娘3人殺害 思い悩んだ母親は「心理的孤独」だったか 懲役23年の判決をどう見た?「産後うつ」乗り越えた2児の母に聞く【チャント!解説】 上条厚子さんは16歳と11歳の娘を持つ母親で、NPO法人「ママライフバランス」の代表理事として、子育て中の親を対象にしたオンラインスクールや交流の場を提供する活動をされています。 上条さんは、この裁判を傍聴してきました。 (上条厚子さん)被告が、どんな環境で育児をしていたのかという点に特に注目して傍聴してきました。 (若狭キャスター)被告の環境について、どのように感じましたか。 (上条さん)決して特殊な環境ではなくて、パートナーである夫がいて、仕事が終われば帰ってきて、義理の両親にも頼ることができるという、一般的な環境の中で育児をしていたんだなという印象を受けました。 (若狭キャスター) シングルマザーではなく夫がいて、夫がなかなか家に帰らないというわけでもない。そして、周りには親族もいたという環境だったということなんですね。ただ、被告は自分の子どもたちに手をかけるにまで至ってしまった。 長女を出産した時には「産後うつ」と診断されていたということなんですが、実は上条さんも「産後うつ」と診断された経験があるということで、この「産後うつ」というのは、何割位の人が発症して、どんな人がなりやすいのか教えていただいてもいいですか。 (上条さん) 私自身も娘が7歳と2歳の時に「産後うつ」と診断されたことがあったんですが、厚生労働省の発表では10人に1人の母親が診断されるということです。 私達の団体の中で子育て支援を7年続けているんですけれども、これまで1万4000人以上の相談に関わってくる中で、真面目で責任感が強い方ほど育児に悩みやすく、その悩みが深くなった末に「産後うつ」になりやすいのかなと感じています。 ■真面目で責任感が強く育児に悩みやすい…追い詰められていく様子も (若狭キャスター) 真面目で責任感が強い母親がなりやすいということなんですね。 今回の裁判では被告が徐々に心理的に追い詰められていく様子も分かったんですが、どのように感じましたか。