幼い娘3人殺害 思い悩んだ母親は「心理的孤独」だったか 懲役23年の判決をどう見た?「産後うつ」乗り越えた2児の母に聞く【チャント!解説】
(上条さん) 育児の環境として被告が心理的に孤独だったのではないかと感じました。 (若狭キャスター) 物理的には孤独ではない、心理的に孤独である。これは一体どういうことでしょうか? (上条さん) 物理的な孤独というのはシングルマザーであるとか、両親を頼ることができずに母親1人で育児をしているような状況なんですけれども、心理的孤独というのは家族が近くにいても育児を1人でやっているような感覚を本人が感じてしまう状況のことです。 本人の要素としては「責任感が強い、真面目」というような気質の問題と、周囲の要素として「育児の主担当が母親という空気」があるという状態です。 (若狭キャスター) 育児の主担当が母親というのは長年ずっと言われていて、育児はやっぱり母親だよねという認識の方も多いと思うんですが、これも問題なんですね。 (上条さん) そうですね「辛かったら手伝うから言ってね」というような声を、周りは愛情とか優しさでかけると思うんですけど。 「できなかったら言ってね」「辛かったら手を挙げてね」というのは、「主担当が母親」というのが前提の言葉なので、育児を一緒にやるという姿勢の人が周りにいることが非常に重要です。 (若狭キャスター) 周囲の認識を「育児は頼って当然」にしていかなければならないと。 (上条さん) 例えば、子どもの食事を準備することや保育園の送迎とか、家事や育児の役割分担の割合みたいなことが語られますけれども、そもそも育児は夫婦が一緒にやるものだという前提のもとに分担を考えていく、どっちが多い少ないとかではないということですね。 ■「育児は頼って当然」…夫はどうするべき? (若狭キャスター) 夫はどうするべきですか? (上条さん) 夫は育児を手伝うという基本姿勢ではなく、育児を一緒にやるということを前提が必要だと。 (若狭キャスター) 「手伝う」イコール「主担当は妻」ということですからね。子育て世代の親たちは、どうするべきなんでしょうか?