「夏に弱い」滋賀学園が15年ぶりの夏甲子園! 開幕ゲームで「超堅守」を見せつける!【注目チーム戦力分析】
15年ぶり2回目の夏の甲子園出場となる滋賀学園。開幕試合で有田工(佐賀)と対戦することになった。2016年、17年春の甲子園での活躍があったため、15年も夏の甲子園から遠ざかっていたことを意外に思う人も多いかもしれない。 【一覧】滋賀学園ベンチ入り選手 甲子園に出られていない期間も決して低迷していたわけではなく、戦力的には昨年まで5連覇していた近江と遜色なかった。秋や春の近畿大会にも度々出場していたが、夏の大会では接戦を落とすことが多かった。 その中で今年の世代は秋準優勝、春夏優勝と安定した結果を残している。その原動力が高いディフェンス力だ。夏の滋賀大会では5試合で5失点2失策と安定した守りで勝ち上がっている。 その中心を担うのが昨年からレギュラーを張っている捕手の杉本 晴基(3年)、二塁手の多胡 大将(3年)、遊撃手の岩井 天史(3年)だ。特に岩井はプロ注目の選手で、守備範囲の広さと強肩は出場選手中でも上位レベル。彼のポテンシャルの高さを全国に知らしめる大会になるかもしれない。 投手陣も充実している。決勝の綾羽戦で2安打完封勝利を挙げた脇本 耀士(3年)は最速143キロのストレートにスライダーやチェンジアップを駆使する本格派右腕。滋賀大会で背番号1を背負った高橋 侠聖(3年)は緩急を上手く使える左腕で、春の県大会決勝では近江を完封している。決勝で完封経験のある投手が2人いるのは強みになるだろう。 他にも準々決勝の米原戦で1安打完封した最速142キロ右腕の土田 悠貴(2年)や長身右腕の長﨑 蓮汰(2年)が控えており、遊撃手の岩井も最速145キロの速球を投げる。勝ち進んで総力戦になっても十分に対応できそうな投手層だ。 攻撃面も滋賀大会の全試合で5得点以上と優秀。打線は1番・多胡、2番・國仲 優星(3年)、3番・岩井が昨年から同じ並び。この3人は滋賀大会で打率.470以上をマークしており、上位打線でチャンスメークができている。彼らでチャンスを作り、犠打を絡めながら1点ずつ積み重ねていくのが今年のチームの特徴だ。 攻守ともに堅実な試合運びで先行逃げ切りを図るのが今年の滋賀学園のスタイル。自滅せずに安定して力を出し切れるチームに成長したことが15年ぶりの優勝につながった。甲子園でも先制点を取ることができれば、自分たちのペースに持ち込むことができるだろう。