年末年始の孤独ストレス【Dr.純子のメディカルサロン】
3. 年末年始用の本を用意する ネットサーフィンやテレビの代わりに読書をしてはいかがでしょう。普段は読書の時間がない方も、この時期を利用していつもは読めない本を読むことも孤独感を防ぐ時間になるはずです。実用書や自分の仕事と関係の深い本はやめて小説や詩集などで日常生活から離れるのもよいのではと思います。図書館は29日で終了のところが多いのでそれまでに読みたい本を選んでおいたり本屋さんに行き準備しておいたりするのもよいでしょう。 私は小説は推理小説で東野圭吾さんの新作「架空犯」、何度読んでも気分がほのぼのする桜木紫乃さんの「俺と師匠とブルーボーイとストリッパー」、今年亡くなった高橋秀実さんの「ことばの番人」、今年亡くなった小澤征爾さんと武満徹さんの対談「音楽」、オー・ヘンリーの「ニューヨーク小説集」、やはり今年亡くなった谷川俊太郎さんの詩集「すてきなひとりぼっち」を用意しました。まだもう少し年末までにそろえようかなと思っています。本を用意しておくと楽しみが増えます。趣味の本などもいいかと思います。 4. 生活リズムをキープ 休みを家で過ごそうとしている方は、特に夜更かしと朝寝坊で生活リズムが乱れることが体調を崩す大きな要因となります。 食事時間も夜遅くなり、生活リズムが乱れ、自律神経の不調も起こりやすくなります。自律神経のバランスが乱れると時差ぼけ状態になり、胃腸の不調なども引き起こされて気分も低下します。大みそかや元旦は仕方がありませんが、できれば普段と2時間以上生活リズムを遅らせないことが大事です。夜遅くなっても起床時間を一定にしておくことが体調を守るために重要です。
5. 1日1回は戸外で身体を動かす 歩いたりストレッチしたりして体を動かすことは、気分をうつから守る大事なポイントです。速足で歩くことが気分と関わるという研究が進められていて歩行速度が速いほどポジティブな感情が高まり、ストレス耐性が強化される傾向があると考えられています。寒い時期ですが、無理のない範囲で水分の補給をしながら、いつもの速度の歩行を少しした後、ちょっと速足で歩く割合を増やしみてください。15~20分ほど無心で歩くと、歩き終わった後、気分がすっきりしてくるはずです。 一人で過ごす長い年末年初の休みを気分良く楽しむには、孤独を孤立にせず自分で選んだ「ポジティブな孤独」に変えることが大事と言えるでしょう。そのために今から準備してはいかがでしょう。(了)