「CLAMP展」(国立新美術館)が開幕。約800点の原画から、35年間の創作活動を辿る大規模展
マンガにとどまらない35年の創作活動を総覧
CLAMPの35年間の創作活動を総覧できるエリア「IMAGINATION」には、各作品の連載時期など、1989年から2024年までの画業を視覚化した巨大年表をはじめ、『なかよし』などの過去の掲載誌、英語版の単行本など関連資料が並ぶ。展示室の中央には、本展のために行われたCLAMPへのインタビューをもとに、その言葉を記したインスタレーションが展示されている。 さらに田中芳樹の小説『創竜伝』の挿絵や、『コードギアス 反逆のルルーシュ』『カードファイト!! ヴァンガード Divinez』『カードファイト!! ヴァンガード overDress』のキャラクター設定画、ハローキティ50周年記念のコスチュームデザインといった、マンガの領域を超えた創作活動も紹介される。
阿修羅とさくらの描き下ろしイラストが展覧会を締めくくる
展覧会を締めくくる最終章「DREAM」では、本展のためにCLAMPが描き下ろしたカラーイラスト原画が公開される。この阿修羅とさくらのイラストは、CLAMPの「はじまり」と「これから」をイメージして描かれたという。 国立新美術館特定研究員・吉村麗は、本展について「1989年にデビューされてから、つねにマンガ家として、またマンガ以外の活動でも最前線を走られてきたCLAMP先生のこれまでの活動を総覧できる展覧会として企画されております」と説明。「これだけの原画が一同に会する展覧会はなかなか行われないと思いますので、ぜひ鑑賞いただければ」と呼びかけた。 本展の音声ガイドは、アニメ『xxxHOLiC』四月一日君尋役、『ANGELIC LAYER』小林虎太郎役、『コードギアス 反逆のルルーシュ』ルルーシュ・ランペルージ役など、CLAMPと縁の深い声優の福山潤が担当。展覧会特設ショップでは、展覧会のために制作されたオリジナルグッズが多数販売される。 なお、展覧会初日の7月3日から5日の3日間は「開幕記念特別観覧日」となっており、限定チケット購入者のみが入場可能。チケットの申し込みはすでに終了している。
後藤美波