「CLAMP展」(国立新美術館)が開幕。約800点の原画から、35年間の創作活動を辿る大規模展
CLAMPが描いてきた様々な「愛」のかたちと、ストーリーテリングの力
続くエリアからはマンガ本編の原稿が展示される。「LOVE」のエリアでは、CLAMP作品で描かれてきた様々な愛のかたちにフォーカス。8つのカテゴリーに分類された「愛」のシーンを描いた原稿が、作品を横断して配置されている。 大好きな人へ届けるまっすぐな「好き」や、大切な誰かを守り抜く決意、心に秘めた想い、葛藤など、キャラクターたちの表情と言葉を通して、「CLAMPが描く愛」の多様さに触れることができる。 読者の心を掴むCLAMPのストーリーテリングの力を伝えるのが「ADVENTURE」のエリア。『聖伝-RG VEDA-』『東京BABYLON』『X -エックス-』『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』の6作品に光を当て、各作品第一話の一部の原稿を連続して展示している。作品ごとにあらすじ解説のパネルもついており、モノクロ原画を読みながら、物語としてのCLAMP作品を楽しむことができるエリアになっている。
作品世界に没入できる映像や、「言葉の力」を感じる体験型展示
さらに「MAGIC」のエリアには、CLAMP作品を読んだときの「魔法にかけられたような体験」を表現したという映像展示が登場。ファンタジーや魔法、不思議な力を描いた作品から、3つの大きなスクリーンに数々のキャラクターが映し出され、来場者が作品のなかに入ったような没入感を演出する。 CLAMPの紡ぐ「言葉の力」に注目する「PHRASE」のエリアは二つの展示室で構成。一つ目の部屋では、『xxxHOLiC』を取り上げ、印象的なシーンを描いた本編のマンガ原稿約40点が展示される。二つ目の部屋には、壁一面にCLAMP作品のフレーズが散りばめられた空間が登場。 さらにこの展示室には、約120種のCLAMP作品の言葉が書かれたステッカーが入った「PHRASE BOX from CLAMP」というボックスが設置されている。来場者がボックスから引いた言葉を自由に壁に貼っていくことで、空間をCLAMPの言葉で埋め尽くすという体験型展示も楽しむことができる。