J1町田・黒田監督「指導の悩みは常にある」 育成年代の監督たち約80人を前に講演
J1町田の黒田剛監督(54)が17日、東京・町田市内で行われた指導者懇親会、講習会に登壇した。町田市のサッカー協会が主催したものでサッカーによる街の活性化、育成年代の連携強化を図ることを目的として同協会登録チームから約80人の指導者が集まった。 約1時間にわたり、小学生チームを教える指導者たちに講演。「試合に出ない子どもたちのモチベーションの維持など、どうサポーターすればいいか」と質問されると、「サッカーを嫌いにならないように言葉をかけることが大切。全員で戦うという一体感を持つ『全員で戦おう』『みんなでこの目標に向かおう』と教えるのは重要」と答えた。 「親御さんとの接し方」など、青森山田高で28年間指導した経験を生かして丁寧に回答。元日本代表の柴崎岳(32)=鹿島=や、今夏トルコ1部ギョズテペへ期限付きで移籍したMF松木玖生(21)ら教え子のエピソードを交えた内容に、聴講者は熱心に耳を傾けた。 リーグ戦も残り2試合。町田は首位神戸と勝ち点5差で、逆転Vに可能性を残している。シーズン途中で異例の講演会となったが、黒田監督は「指導の悩みは常にあると思う。正解はないが、J1監督の立場からメッセージを送れたら。いい機会だった。幸いリーグ戦が3週間空いており、このタイミングで街の指導者と近い距離で交流して、またわれわれも応援してもらいたい思いがあった。やはり町田という街に何か貢献したいし、この街で育つ子どもたちのために何か力になりたいっていうのが根底にある」と語った。