「インディゴデニムのようなベンツ」ビームス屈指の車好きが惚れ込む、90年代黄金期のW124
「不満点と言えば、ミラーがたためないこと。そのせいで都内にあるような立体の駐車場には停めさせてもらえないんです。でも、縦の長さのわりに横幅はそれほどない車体なので、都内での乗り回しは抜群にいいです。小回りも利きますね」。
購入時から15年、本格的に自分の愛車にしてから5年弱。その期間、大きなトラブルは特になかったそう。 「マイナーなトラブルはちょこちょこあるので、簡単なメンテナンスなら自分でやるようにしています。自分の手に負えない場合は、近所にオールドメルセデスの専門店があるので、そこに持って行きます」。
「この年代のベンツもそろそろリペアパーツが枯渇しはじめているようで、あと何年乗り続けられるか……。完成度の高いモデルなので、純正のこの仕様のままできるだけ長く乗り続けたいんですけどね」。 仕事柄か、小林さんはオーセンティックなものへの憧憬も深い。 「例えば、僕は運転中にカーラジオを聞くことはないんですけど、伸縮式のアナログなラジオアンテナのルックが気に入っているので、このままキープしています」。
「詳しい人に見てもらったところ、この車は内装の状態がとてもいいらしいんですよ。外装のエンブレムもそうですが、シートのファブリックやウッドパネルの質感など、上質を感じさせるディテールがお気に入りです。車内で子どもがお菓子をこぼしたら、すぐに掃除します!」。
それから、どんなに多忙を極めていても定期的に洗車をするのが小林さんのルーティン。 「洗車をしているあいだって、無心になれるんですよね。それがいい気分転換になってるんですかね」。
服好き視点で語る、愛車の魅力
この取材をきっかけに、改めて自分の車選びの嗜好を振り返ってみたという小林さん。
「『服が好きだからこういう車が好き』というのは、間違いなく繋がると思います。 ひとつは定番好きだということ。リーバイスのデニムに『グレートヴィンテージ』があるように、ベンツでいえば、95年までの車が旧来のベンツらしいベンツと言われているそうです。品質第一、コスト二の次で『高級車であること』を突き詰めていた時代ですね」。