渋谷の路上飲酒の年間禁止、注意受けた人の驚きの反応…担当者が明かす内情「指導ができない私有地に」
酒店の本音「特に影響はない」
実際に路上で飲酒している人がいた場合、どのように注意するのか。担当者に具体的な方法を聞くと、「警備員が直接注意した後、缶をもらって目の前で中身を捨て、缶を回収するといった形で対応しております」と説明。実際の注意を受けた人の反応について、「体感としては日本人、外国人問わず8割の方が指導に従って缶を渡してくださいますが、1割は逃げるか無視、残りの1割は指導ができない私有地に入られてしまいます」と実情を明かした。 実際に渋谷で酒店を営む人々は、今回の決定をどう受け止めているのか。ある店主は「うちは午後6時で閉店するので特に影響はないと思う」と率直な感想を口にした。しかし、これまでに客から迷惑行為を受けたことがあったそうで、「店の前に置いていた空の酒ケースを、誰かに勝手に遠くに持ち運ばれ、ごみ箱として使われたことがあります」と被害を明かした。 また、別の酒店の店主は、日本酒や焼酎など比較的飲み歩きに使用されづらい商品を取り扱っていることもあり、あまり売上に影響はないと考えているという。「コンビニやドン・キホーテといった大型店舗の方が影響は大きいのではないか」と話した。 街の人は今回の決定をどう感じたのか。杉並区、埼玉県から来た男子大学生2人は大学が渋谷にあることから日々、迷惑飲酒の状況を目撃。「やっぱり駅周辺は路上で飲んでいる人が多い。夜とか空き缶がすごい」、「(路上で飲んでいる人が)歩道で広がっていたりするので邪魔だなと思う」と眉をひそめる。条例改正には賛成意見だといい、「これだけ大きな町だったら、(路上飲酒は)あることだししょうがないのかな。でも、日本で有名な歓楽街なので、きれいに街を使ってもらえるなら(改正は)良いのでは」と話した。 同区の担当者は「路上飲酒の被害はひどくなっています。他の人が飲んでいるから、といってどんどん増えていますのでぜひやめていただきたいと思います。また、渋谷には居酒屋や飲食店がたくさんありますので、お店で飲んでいただければ」と注意を呼び掛けた。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム