日よけ、防寒、虫よけだってできる「スポーツてぬぐい」! これは“てぬぐい”を超えたかも
【アウトドア銘品図鑑】
1990年代のオートキャンプブームで印象的だったのがバンダナ。バンダナは汗を拭く、日焼け防止、包帯代わりなどいろいろと活用できる万能アイテムで、1枚は持っておくべきと言われ、キャンプ場では頭や首もとにおそろいのバンダナを巻いた家族が楽しそうに過ごしていたものです。 【「スポーツてぬぐい」の製造手順を見る】 現在も万能アイテムのバンダナはキャンプの必需品ですが、2000年代初頭よりバンダナ覇権に迫り、ジワジワとシェアを拡大していったのが“てぬぐい”です。バンダナよりも細長いてぬぐいは、たとえ不器用な人でも首や頭に巻きやすいし、包帯代わりにもしやすい。お風呂で背中を洗うのも楽にできるし、乾きだって速い。 みやげ物のイメージが強かったてぬぐいですが、実は実用的だと知られて以降、キャンプや登山だけでなく、スキーやスノーボードといったウインタースポーツでも重宝されるようになったのはご存じの通り。でも、てぬぐいって使い続けることでやわらかく、肌触りがよくなるけれど、洗濯のたびに端がほつれちゃうのが地味にストレスだったりするわけです。 そこで、繊維のプロであり、アウトドア好きが集う「スタジオ・ワット」が、伝統的なてぬぐいを、よりアウトドアシーンにフィットするよう進化させました。それがチャオラス「スポーツてぬぐい」(2750円~)。ついつい手に取ってしまう「スポーツてぬぐい」の魅力とは?
洗濯してもほつれないって気持ちいい
通常、てぬぐいは一定幅に織った木綿を約90cmに切って、その切り口を縫いません。切り口を折り返して縫うと、その分、厚みが増して乾きにくくなるのでこれでよし。ほつれて絡まった糸は切って整えればよく、縫い目がないのでハサミなどなくても細く裂けます。鼻緒が切れて困っているお嬢さんを助けるという、あのシーンにも役立つわけです。 ところが現代は洗濯機を使うわけで、切りっぱなしだとほつれた糸が絡まるし、ほつれがちょっとかっこ悪い。「スポーツてぬぐい」は切り口を折らず、ロックミシンをかけることで乾きやすさとほつれにくさを両立させています。 また、写真ではわかりづらいのですが、「スポーツてぬぐい」は木綿ではなく、綿とバンブーレーヨンを昔ながらのシャトル織機でゆっくり織り上げています。バンブーレーヨンの吸水力は綿以上だし、繊維表面に溝があり乾きも早い! 汗を拭うシーンの多いアウトドアに適した生地に仕上げているんですね。 現行モデルでは、“柔軟”のあとにヒバ由来のヒノキチオールを生地に浸透させるという抗菌・防臭加工を施しています。速く乾くので雑菌が繁殖しづらいけれども、それでも抗菌加工が施されていると安心感が違います。防災アイテムとしても役立ちそう。 ちなみに柔軟剤を使うと吸水性が悪くなると言われていますが、「スポーツてぬぐい」の製造では、吸水性と柔らかさを両立するため“つばき油”を配合した独自の柔軟剤で特殊加工を行っています。 シャトル織機による柔らかな風合い、そして独自の柔軟加工のおかげで初めて使うときから肌あたりがいい! 山小屋やキャンプ場で買って、すぐに気持ちよく使えるんですから、これ、大事。