「僕にとってパタゴニアは……」デザイナー本人に聞く、人気デザインに込めた想い
それもあって都会を描いてはいるのだけれど、ここに描かれている人たちは環境に配慮したような行動をとっていたり、パタゴニアの渋谷ストアの近くにある八百屋さんも描いています。
そこの八百屋さんは、地元の東京都で作った野菜だけしか並べていないなど意義のあるマインドを持っていますよね。渋谷って都会だけれど、日本のひとつの“里”と捉え、山や川をはじめとする自然とのつながりをこのキャンバスに込めています。
カリフォルニア仕込みのアクティブライフ
――休日はさまざまなアウトドアアクティビティもされているそうですね。
そうですね。これについては親の影響というより、自然と戯れることが文化として根付いているカリフォルニアで生まれ育ったことが大きいですね。 そもそも海も山も川もある土地ですから。子供の頃から、ずっと自然の中で遊ぶことが日常的でしたし、今もそれを続けているという感じです。 ――普段のライフスタイルについて教えてください。 平日は基本、仕事で忙しくしています。自宅からビーチが近いので、朝は愛犬と散歩に出かけ、近隣を1時間半ぐらい歩いています。そして戻ってきて仕事をする。午後もまた同じようなサイクルですね。
週末は、子供たちとマウンテンバイク、ロッククライミング、サーフィンをよくしています。その後は友達の家へ行ってディナーをしたり、といった感じですね。とにかく週末は外で過ごすことが好きです。 というのも、普段は犬の散歩をする以外は仕事でずっと座りっぱなしになることが多いので、オンとオフを切り替えるためにもずっと外にいます。 ――オンとオフで必ず身につけるものってありますか? パタゴニアのナノエア・ジャケットはいいですね。気に入っていてよく着てはいます。 ――あなたにとってパタゴニアとは?
簡単に言うと、パタゴニアはモノを作るという行動を、もっとも環境や社会に負荷なく、エシカルに行っている人たちだと思っています。 モノを作ることで人もエネルギーも使うんですけど、他社のビジネスや行動と比べてもエシカルにという部分にトライし続けている気概は強く感じますね。 パタゴニアみたいな会社があったからこそ、最近のアパレル市場でも環境や人に配慮したモノ作りが広まっている。それはひとえにパタゴニアがやり続けてきたからでもあると個人的には思っています。 ◇ 彼が作品に込めるのは「自然に住まう動植物との繋がり」。それを念頭に行動すれば、今自分が何をすべきか、答えは自ずと出てくるはずだ。 佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文
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