常葉大菊川が準Ｖ 橘木千空主将の同点打などで一時逆転も再逆転許し力尽きる／東海
＜秋季高校野球東海大会：常葉大菊川4－7大垣日大＞◇27日◇決勝◇草薙球場 常葉大菊川（静岡1位）が大垣日大（岐阜1位）に4－7で敗れ、準優勝に終わった。体調不良からスタメン復帰した橘木千空（ちから）主将（2年）の同点打などで一時は逆転したが、再逆転を許して力尽きた。秋の東海大会3度目の優勝を逃し、目標だった明治神宮大会（11月20日開幕、東京）の出場もかなわなかった。 ◇ ◇ ◇ 東海制覇を目前に散った常葉大菊川ナインが、ベンチでうつむいた。両軍2桁安打の打ち合いに屈し、目標に掲げてきた神宮大会への道が断たれた。前回出場の2年前も準優勝。石岡諒哉監督（35）は「悔しいですね。前回もそうですけど、まだ何かが足りないということ」と唇をかんだ。 1点差に迫った4回。なお1死満塁の絶好機で1番橘木に打席が回った。前日26日の準決勝を体調不良で欠場した主将は「みんなが決勝に連れて来てくれた。自分が何とかしなければいけないという責任があった」と燃えた。1ボールからの2球目。内角直球に詰まりながらも右前に運んだ。 戻ってきた大黒柱の執念の同点打。続く2番佐藤大介外野手（1年）も左犠飛で続き、勝ち越しに成功した。これで勢いは一気に加速する、はずだった。しかし5回にミス絡みで同点とされ、歯車が狂い始める。7回には3点を失い、打線も試合中盤以降は3安打とつながりを欠いた。 それでも出場枠3の東海地区で決勝に進み、来春のセンバツは決定的。この日は、新チームから投手にも挑戦する佐藤大加良内野手（2年）が、公式戦初の先発を経験した。東海大会からメンバー入りした佐藤大介も3安打2打点と、新たな戦力の収穫もあった。 石岡監督は「選手たちは1試合1試合、成長しながらここまで来てくれた。ただ、決勝で勝つ力は足りなかった。自分も含め、この現実をしっかり受け止めて、さらにパワーアップできるようにしたい」と顔を上げた。成長を誓い、冬の鍛錬に入る。【前田和哉】
