五輪落選史「谷間の世代」長谷部誠や川島永嗣は順当、キャプテン鈴木啓太は発表当日まさか、北京の家長昭博らは30代で…悪夢のち逆転人生
未招集の青山敏、家長、興梠はいまだJ1で現役
振り返れば惨敗後の飛躍が印象的な大会だが、そこから刺激を受けたのは、もちろん出場メンバーだけではなかったはずだ。落選した伊野波と青山敏弘は、揃ってザックジャパンで14年W杯に出場。W杯には届かなかった柏木や森脇良太も、李忠成ら北京組とともに11年アジアカップで優勝を味わっている。 また、五輪イヤーの2月に大怪我を負った家長昭博は、北京後も代表から遠ざかってしまったが、年齢を積み重ねるにつれてプレーの円熟味を増すと、30代で移籍した川崎フロンターレで大きく花開き、JリーグMVP(18年)を受賞した。 また興梠慎三は北京後の10月にA代表デビューを果たし、浦和レッズ移籍後に安定して得点を積み重ねて、16年リオ五輪にオーバーエイジとして出場した。そして38歳の家長と青山敏、37歳の興梠と長友ともに今なお現役生活を続け、J1の舞台で存在感を放っている。 アテネ、北京と2大会連続の憂き目を味わった若き日本代表だが、ロンドン五輪ではベスト4に躍進する。それと同時に若くして世界の舞台へと羽ばたくゆえ、五輪本番への招集という難しい課題も発生することになる――。 <つづく>
(「サッカー日本代表PRESS」生島洋介 = 文)
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