気象庁「すべてに警戒が必要な非常に危険な台風」 日本縦断予想の台風14号
日本縦断が予想されている台風14号の影響で、3連休の終わりの19日ごろにかけて、九州南部や四国太平洋側を中心に大雨となりそうだ。また、台風は大型のため、台風の中心から離れた地域でも、風・波・雨が強まり、長い期間にわたって影響を受ける可能性がある。 気象庁の岸本賢司主任予報官は「風、波、雨。すべてに警戒が必要な非常に危険な台風。台風が近づく沖縄奄美については、今日(16日)の明るいうちに、その他の地方も風雨が強まる前に事前の準備を完了するようにお願いしたい」と警戒を呼び掛けている。 大型で非常に強い台風14号は16日午前9時現在、日本の南を時速約10キロで西に進んでいる。中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速45メートル(最大瞬間風速60メートル)。気象庁によると、17日に大東島地方、九州南部・奄美地方に接近する見込みで、さらに18日には勢力を保ったまま九州に接近するとみられる。17日は特に奄美地方でトラックが横転するおそれがあるような猛烈な風が吹く見込みだ。 その後、台風は進路を次第に東寄りに変え、21日ごろにかけて北日本に進む予想となっているが、進路を変えるタイミングをはじめとする台風の進路については完全に予想しきれていないため、東日本や北日本を含めた広い範囲で、早い段階で事前の備えを万全にしておくことが必要だという。 また、国土交通省によると、台風14号の接近に伴い、洪水に備えるため広島、徳島、高知、宮崎、熊本県の25ダムで、事前放流を実施しており、今後、さらに別のダムでも事前放流を行う可能性があるという。事前放流が行われた場合、雨が降っていなくても河川の水位が上昇したり、流量が増加する場合があるため、サイレンによる警報などに注意し、川に近づかないようにすることが大切だ。 気象庁の岸本主任予報官は「非常に強い勢力を維持したまま、そして大型のまま、九州付近に接近してくるのが今回の台風の特徴だ。台風が接近する期間は3連休に重なるが、台風が接近する地域や大雨が見込まれている地域では不要不急の外出はなるべく控えてほしい。もし外出する場合も、スケジュールに余裕を持って行動して」と呼びかけている。