<ここに注目>絶対エース谷木擁する柴田 京都国際は二枚看板 選抜高校野球
◇第5日第2試合 柴田vs京都国際 春夏通じて初出場同士のフレッシュな顔合わせだ。大舞台で普段の力を発揮できるかも勝負を左右しそうだ。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 投手の陣容が対照的だ。柴田は2020年秋の公式戦全11試合に登板した右腕・谷木亮太(3年)が絶対的存在。最速134キロの直球にカーブやチェンジアップを交えて打たせて取る。東北大会では球数制限上限の「1週間500球」に到達し、決勝では19球しか投げられず大敗。甲子園でも谷木が打ち込まれたり、アクシデントで降板したりする事態になれば苦戦は免れない。 一方の京都国際は左右の二枚看板を擁する。右腕・平野順大は打者の手元で伸びる直球が特長で、左腕・森下瑠大は直球とスライダー、フォークなど変化球の組み合わせが巧みだ。ともに2年生ながら完投能力があり、層の厚さで優位に立つ。 攻撃では、ともに3割1分台のチーム打率のほか、長打や犠打飛でもデータ上はほぼ同じ数字が並ぶ。柴田は「機動打破」を掲げてリードオフマンの我妻秀飛(3年)を中心に足を使った攻めを得意としており、二塁送球が2秒を切る京都国際の強肩捕手・中川勇斗(3年)との駆け引きも注目される。京都国際は昨秋はメンバー外も、故障から復帰し主力起用が見込まれる武田侑大(2年)の働きにも期待がかかる。【野村和史】
柴田 東北大会は「1週間500球」で苦杯 「機動打破」誓う
2020年秋の東北大会では、全試合登板のエース右腕・谷木亮太(3年)の力投に支えられ準優勝。春夏通じて初の甲子園出場にたどりついた。 谷木は最速134キロの直球にカーブやチェンジアップを組み合わせる緩急が持ち味。ただ「このままでは甲子園では通用しない」と、冬場は体力作りに努めた。その結果、捕手の舟山昂我(3年)が「球に重みを感じる」と太鼓判を押すほどに成長した。 課題は2番手以降の育成。東北大会では谷木が「1週間500球」の球数制限にかかり、仙台育英との決勝ではわずか19球しか投げられず大敗した。 攻撃面で平塚誠監督がこだわるのは走塁。実戦での動きを意識した練習メニューを組み入れ、観察力も養う。リードオフマンとしてチームをけん引する我妻秀飛(3年)も「いつでも次の塁を意識している」と語る。 グラウンド脇のホワイトボードには「機動打破」の文字。初めての聖地でも存分に駆け回るつもりだ。【岸本悠】