<ここに注目>絶対エース谷木擁する柴田 京都国際は二枚看板 選抜高校野球
柴田・遠藤瑠祐玖(るうく)主将の話
(初出場で)非常に盛り上がっており、一戦必勝で戦いたい。投手中心に粘り強さが持ち味。(東日本大震災から10年の節目なので)宮城県の復興を自分たちのプレーで全国に伝えたい。
スローガンは「夢実現」 OBにロッテ小坂誠コーチら
柴田(宮城) 1986年、県内初の普通科と体育科を併設する公立高校として開校した。「夢実現」のスローガンのもと、スポーツを通じた人格形成に取り組む。体育科の生徒は、野球、陸上、水球、ウエートリフティング、柔道、剣道、体操の7種目の運動部のいずれかに所属。学力と競技力の向上を通して、スポーツ振興に寄与できる人材の育成を目指している。 野球部は創部35年目で、春夏通じて甲子園初出場を果たした。主なOBにロッテの小坂誠コーチ、オリックスの佐藤優悟、元楽天の熊原健人さんらがいる。
「出場はロマン」 元「甲子園に送る会」副会長・飯淵雅高さん
柴田高が開校したのは1986年。その前年に、大の野球好きだった平野博町長(当時)が「柴田高校野球部を甲子園に送る会」を設立し、私は副会長になりました。 約20人いた会員は7割が亡くなり、高齢化のため2005年に解散しました。良いところまで勝ち進んだ時もありましたが、なかなか甲子園に行くことはできませんでした。 宮城は仙台育英と東北が強く、この2校を破って甲子園に出場するのは並大抵じゃない。公立高で行くのは大変なこと。だからロマン。会員が生きていたらどんなに喜んだか。みんなの思いを背負って、代表で甲子園へ応援に行かなくちゃ。 技術的に劣っていても、子どもたちのすがすがしい、一生懸命なプレーにはぐっとくるものがある。そんな姿を見せてくれることを期待しています。
京都国際 激しいメンバー争いでチーム力底上げ 培った粘り
相手校の選手から立場を変えた指揮官が、かつての弱小校を大舞台に導いた。2020年秋の近畿大会で、2試合連続1点差で競り勝った粘りが身上だ。 小牧憲継監督が「甲乙つけがたいダブルエース」という投手陣の背番号は、平野順大(2年)が「1」、森下瑠大(2年)が「9」と、昨秋の近畿大会から入れ替わった。野手陣も秋以降、激しいメンバー争いを繰り広げ、チーム力の底上げにつながっている。19年夏の京都大会は決勝でサヨナラ負けするなど終盤の試合運びが課題だったが、日々の練習に集中して取り組むことで壁を破った。 韓国系民族学校が前身で、硬式では外国人学校として初めて日本高野連に加盟。「デビュー戦」となった1999年夏の京都大会初戦では京都成章に0―34で大敗した。その京都成章の選手だったのが、08年からチームを率いる小牧監督だ。初出場だが、「まず1勝し、優勝を狙える場なので狙いたい」と捕手の中川勇斗(3年)。新風を巻き起こせるか。【野村和史】