那覇市職員が初挑戦で司法試験に合格! きっかけは育休中のスキマ時間 「子どもに負けずに自分も成長したい」
那覇市職員の外間康幸さん(34)が11月6日、難関の司法試験に初挑戦で合格を果たした。同市で現役の職員が司法試験に合格するのは初めてとみられる。外間さんは「合格できてホッとした。将来は裁判官になり、違う形で市民の役に立ちたい」と新たな目標を定める。(社会部・玉城日向子) 【写真】そろって国家試験に合格した、中1の平良力也さんと母親の富士乃さん 外間さんは那覇市出身。昭和薬科大付属高校から千葉大学工学部に進学し、卒業後の2013年に市に採用された。まちづくり協働推進課や環境保全課、ハイサイ市民課などを経て、現在、法制契約課で働く。 19年に長男が生まれたのを機に育児休暇を取得。育休中のスキマ時間を「有効活用しよう」と司法試験の勉強を始めた。 外間さんは「子どもの成長がとても早くて驚いた。自分も負けずに成長したいと長男が小学校に進学するまでに合格することを目標にした」と振り返る。 育休明けの21年に琉球大学法科大学院に進学。勤務時間を短縮できる「部分休業制度」を活用して大学院と仕事を両立し、24年3月に卒業した。 4年半の間に約7千時間を司法試験の勉強に充て、ことし7月に司法試験を受験。論述や判例などの各設問に答え、770点の合格基準点を大きく上回る994点で受験1回目で合格を手にした。 外間さんは「モチベーションを維持するのが大変で2回は挑戦できないと思っていた」と苦笑いする。発表があった6日、妻からの電話で合格を知ったといい「ホッとして、ただただ次に進めるのがうれしかった。家族の支えがあったから実現できた」と喜んだ。 知念覚市長は「今の時代はさまざまな生き方がある。こういう形で職員が羽ばたいていくのはうれしい」とエールを送った。