【バスケ】渡邊雄太加入の千葉ジェッツ タレント揃いのチームの4季ぶりリーグ制覇へのカギとは
Bリーグ1部(B1)の千葉ジェッツは16日、ホームのLaLa arena TOKYO-BAYにソウルSKナイツ(KBL)を迎えて、プレシーズンゲームを開催。前半は42-43と互角の戦いとなったものの、後半にディフェンスの強度をあげた千葉Jが95-82と逆転勝利。8,050人の来場者の前で、新アリーナである「LaLa arena TOKYO-BAY」での初勝利を飾った。 千葉Jはディー・ジェイ・ホグと金近廉とクリストファー・スミスがそれぞれ19得点、ジョン・ムーニーが14得点、富樫勇樹が7得点9アシストを記録。今季からチームに加入した渡邊雄太は約15分の出場で8得点4リバウンド1スティールを記録した。
ボール共有の新スタイル グリーソンHC「選手の吸収は早い」
EASL決勝のカードの再現となった今回の一戦では、ソウルSKナイツがKBLのルールである「ON1」ではなく、「ON2」のシステムで対戦。千葉JはソウルSKの外国籍選手に合計47得点を奪われるなどインサイドのディフェンスでは苦労をしたものの、オフェンスではボールが非常によく回り、3Pも38.6%(17/44)と高確率で沈めたことで勝利に繋がった。 千葉Jのトレヴァー・グリーソンHCは試合後、新しいシステムについて「選手は慣れてきている状態。浸透するにはまだ時間がかかるが、選手の吸収は早い」と一定の手応えは語りつつ、チャンピオンチームになるために、まだまだシステムの成熟には時間がかかると語った。 課題が多かった中でも、24アシストを記録したボールのシェアや渡邊を中心とした堅いディフェンスからの速攻については、「今後のチームの新しいスタイル」と話しており、“堅守速攻”のスタイルで昨シーズンリーグで10番目に高かった平均失点をどこまで抑えられるのかは注目だ。
渡邊「活躍素晴らしかった」 金近廉に飛躍の予感
渡邊やホグなどニューピースの活躍も光った試合だったが、その中でも注目を集めていたのが金近廉だった。SKナイツ戦で3Pを5/10の確率で沈め、チームトップタイの19得点をあげた金近。この活躍について本人は「今のHCが自分に対してシュートがいちばんの役割だし、シュートを打たないのであれば試合に出る意味がないと言ってくれているので、より自分に対して役割を明確にしてくれたため、そこだけに集中してプレーをできている」と語った。 日本代表合宿でともにプレーした経験のある渡邊も金近については「これからの選手」という前置きはしつつ、「3Pを10本打っていることが素晴らしいし、彼がシュートを打ってくれることで、中でやってる選手もプレーしやすくなるので、彼の活躍は素晴らしかった」と高く評価をした。 このオフには体重を3kg以上も増やし、どのポジションの選手にディフェンスをしても当たり負けしない身体づくりを目指してきたという金近。ルーキーシーズンとなった昨シーズンは20得点以上を挙げる試合もあれば、4月14日の群馬戦からチャンピオンシップめでの14試合では最高得点が6得点にとどまるなど、特にオフェンス面において好不調の波が激しかった印象だ。 本人も「昨シーズンは全体的に見たら成長できたシーズンだったが、いい時と悪い時がはっきり出てしまい、毎試合同じような活躍をできなかったことで、コーチも使いにくくなったと思う」と振り返っており、今シーズンいかにムラをなくすことができるかが鍵となってくる。重要な役割をHCから与えられ、チームを勝利に導く活躍を期待していきたい。