アウディ、バッテリEVモデル「Q4 45 e-tron」「Q4 スポーツバック 45 e-tron」刷新 駆動用モーターを大幅アップデート
アウディ ジャパンは12月5日、プレミアムコンパクトSUVのバッテリEV(電気自動車)モデル「Q4 45 e-tron」「Q4 Sportback 45 e-tron」を刷新して発売した。すべて右ハンドルのRWD(後輪駆動)で、価格は710万円~767万円。 【画像】プレミアムコンパクトSUVのQ4 45 e-tron Q4 e-tronシリーズは、アウディのバッテリEV「e-tron」の第3弾として、プレミアムコンパクトSUVセグメントに導入したモデルで、大型SUV「Q8 e-tron」シリーズ、スポーティな4ドアグランツーリスモ「e-tron GT」に続き、アウディブランドの電動化戦略の中核を担う1台。 バッテリEV専用プラットフォーム「MEB」の採用により、全長4590mm、全幅1865mmとQ3とQ5のあいだに位置するコンパクトなボディサイズながら、インテリアの全長はQ5を凌ぎ、室内空間および荷室は上位モデルに相当するスペースを確保。荷室は「Q4 45 e-tron」は520L、「Q4 Sportback 45 e-tron」は535Lで、リアシートを倒せば、それぞれ1490Lと1460Lのフラットな大容量スペースを実現する。また、インテリアにはカップホルダーをはじめ合計24.8L(欧州値)の収納スペースを確保している。 先代の「40 e-tron」よりも駆動用電気モーターの性能を大幅にアップデートし、最高出力210kW(先代比:+60kW)、最大トルク545Nm(同比+235Nm)を発揮。システム電圧400Vテクノロジによる総電力量82kWh(正味容量77kWh)の駆動用バッテリを前後アクスル間の床下に搭載。 リアアクスルに1基の電気モーターを搭載した後輪駆動モデルで、0-100km/h加速は6.7秒(欧州値)を誇る。走行中の回生ブレーキの強さは、パドルシフトで3段階に調整が可能なほか、Bモード(パドルシフトで最大のレベル3に相当)を備えていて、アクセルペダルだけで速度調整できる“ワンペダルドライブ”も可能としている。 一充電走行距離はWLRCモード値で613km(先代比+19km)と高い実用性を誇りつつ、200Vの普通充電は、標準は3kW、オプションで最大8kWまで対応。急速充電はCHAdeMO規格の125kWに対応していて、例えば125kWで5%から80%までが38分で充電可能(理論値)とした。 ボディタイプは、存在感のあるフォルムのSUV「Q4 e-tron」と、スタイリッシュなSUVクーペ「Q4 Sportback e-tron」の2つのタイプを設定。グレードは「advanced」と「S line」の2タイプを用意。 advancedは、フロントグリルのカラーがヘクラグレーとなり、19インチアルミホイールを装備。S lineは、グリルがプラチナムグレーとクロームパーツを組み合わせたタイプになり、フロントバンパーやサイドシル上部にセレナイトシルバーのカラーリングが施される。また、20インチアルミホイールを装着し、よりスポーティなキャラクターに仕上げたほか、標準仕様より車高を15mm下げたスポーツサスペンションによって、さらにダイレクトなハンドリングを楽しめるようになっている。 その他にも、全グレードのオプションに、ブラックAudi rings&ブラックスタイリングパッケージを設定。ブラックのエクステリアミラーハウジングやブラックルーフレール(Sportbackはオプション選択に関わらず非装備)などが装着可能。また、マトリクスLEDヘッドライト、LEDリアコンビネーションライトを採用し、ダイナミックターンインジケーターを標準装備とした。このマトリクスLEDヘッドライトには、MMIを通じて4つのデザインから選択可能な「デジタルデイタイムランニングライト」を備えている。 エクステリアは、短いフロントオーバーハング、筋肉質なフェンダー、美しいルーフライン、柔らかく流れるようなサイドライン、ワイドなプロポーションを強調する水平基調のリアエンドに加え、Qシリーズに共通するオクタゴン(8角形)かつ開口部のないシングルフレームフロントグリルなど、ひと目でアウディのバッテリEVだと分かる独自のデザイン言語を採用。 電動開閉式の冷却エアインレットやフロントスポイラーに対し垂直に配置されたディフレクター、立体的なホイールディフレクター、空力性能を最適化したデザインのエクステリアミラーハウジング、テールゲートの形状により、Cd(空気抵抗)値はQ4 e-tronが0.28、Q4 Sportback e-tronは0.26を実現している(いずれも欧州値)。 インテリアは、ドライバー中心にデザインされ、特徴的なセンターコンソールと専用デザインのシフターを装備。メーターには10.25インチの「アウディ・バーチャル・コックピット」を、センターには11.6インチのMMIタッチディスプレイを配置。 ステアリングホイールは、トップとボトムがフラットな形状の新世代のデザインを採用し、物理ボタンのないシームレスなタッチ式操作パネルによって、手元でのアウディ・バーチャル・コックピットの操作がスムーズに行なえるようになっている。 また、フロントスクリーンには上下2つに分けて情報を表示する「ARヘッドアップディスプレイ」を装備し、上部には、ナビゲーションや車線逸脱警告などを、フロントガラス越しの視界に映像を重ねて約10m前方に表示し、下部には速度などの主要な情報を約3m前方に表示してくれる。 先進安全装備は、フロントカメラをはじめ、車体前後に中距離レーダーと超音波センサーを配置し、また車体前後と左右ミラーに計4つの360°周辺環境カメラを内蔵。従来のアダプティブクルーズコントロール、アクティブレーンアシスト、およびトラフィックジャムアシストを統合したアダプティブクルーズアシスト/エマージェンシーアシストをはじめ、死角を並走する車両を検出するアウディサイドアシスト、後方から近づく自転車や車両を監視するエグジットワーニングなど、多数の最新安全技術を標準装備する。
Car Watch,編集部:塩谷公邦