ノースブリッジが6歳で重賞3勝目 村田牧場の至宝・モガミヒメ一族は息の長い活躍馬を送り出す
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆血統で振り返る札幌記念 【写真】ノースブリッジのこれまでの軌跡 【Pick Up】ノースブリッジ:1着 モーリス産駒の札幌記念制覇は、2022年のジャックドールに次いで2頭目です。 モーリス産駒の牡馬・セン馬は、芝1800~2000mの成績が素晴らしく、このレンジでは連対率25.8%、1走あたりの賞金額343万円と抜群です。直近1年だけでも新潟記念(ノッキングポイント)、東スポ杯2歳S(シュトラウス)、中山記念(マテンロウスカイ)、中京記念(アルナシーム)を勝っています。 ノースブリッジはエプソムC、AJCCに次いで重賞3勝目。3代母モガミヒメのファミリーは新冠の村田牧場の至宝で、これまでにローレルゲレイロ(スプリンターズS、高松宮記念)、ディープボンド(フォワ賞、阪神大賞典2回、京都新聞杯)、リキサンマックス(きさらぎ賞-2着)、タッチウッド(共同通信杯-2着)、アメージングムーン(ファンタジーS-3着)といった活躍馬が出ています。ちなみに、同日行われたCBC賞で2着となったスズハロームは母の父がローレルゲレイロです。 モガミヒメのファミリーは息の長い活躍ができるのも特長のひとつなので、すでに6歳とはいえこの秋は侮れません。 ◆血統で振り返るCBC賞 【Pick Up】ドロップオブライト:1着 トーセンラー産駒の重賞勝利は、2022年1月にザダルが京都金杯を勝って以来となります。トーセンラーはディープインパクトの仔で、マイルチャンピオンシップなど3つの重賞を制覇。産駒は中央開催よりもローカルのほうが良く、前者の芝連対率が9.3%であるのに対し、後者は13.9%です。 JRAで出走を果たした8頭のきょうだいのうち、プレシャスエース(テレ玉杯オーバルスプリント-4着)、テンテキセンセキ(3勝クラス)を含めて5頭が勝ち上がっています。 母方にニジンスキーを持つトーセンラー産駒は、ドロップオブライトの他にザダル、アイラブテーラー、アケルナルスターなどが出ており、連対率15.2%、1走あたりの賞金額199万円。同産駒全体は10.0%、103万円なので、これを大きく上回っています。