部下が指示通りに動いてくれない、大きなミスを繰り返す…パワハラ恐れず“感情を出して”はっきり指摘するべき「主な5つのケース」
日々の仕事でミスを繰り返す部下に、苛立ちを感じたことがあるリーダーは少なくないでしょう。しかし、感情的に叱責すると、職場の空気が悪くなるだけでなく、改善の糸口も見失いがちです。こうした状況で有効なのが、視覚や触覚、嗅覚といった「五感へのアプローチ」による気持ちの切り替え法です。研修講師として25万人以上にアンガーマネジメントを指導してきた戸田久実氏は、五感を活用して冷静さを取り戻し、事実に基づいて簡潔に伝えることで、部下に必要な改善を促すことができると語ります。本記事では、戸田氏の著書『アンガーマネジメント大全』(日経ビジネス人文庫)から、ミスの多い部下に対して建設的に向き合うためのアドバイスを一部抜粋・編集して紹介します。 都道府県「従業員の労働時間」ランキング
パッと怒りをしずめる「五感へのアプローチ」
Q:毎日部下のミスが凄まじくて、我慢の限界です。もはや存在そのものが嫌になってしまっています。 A:気持ちを切り替えてはっきりと伝えよう 気持ちをしずめてから、改善してほしいことは「これは直してほしい」とはっきりと伝えましょう。 部下が指示通りに仕事をしてくれない、大きなミスを繰り返す、頼んだことをうっかり忘れてばかり……。こういったことが続くと、部下の存在そのものが許せなくなってしまうこともあるのではないでしょうか。こうなると、部下がミスするたびにカッとなってしまう可能性があるので、一瞬で気持ちを切り替える方法が必要になります。 とにかくパッと気持ちを切り替えるためには、五感にアプローチする方法がおすすめです。たとえば、部下がミスをした瞬間に、次のようなことをしてみてください。 ・視界に入らないようにするために離席する、視線を外す ・手のツボを押して「凝ってるな~」と手の感覚に意識を向ける ・好みのアロマをハンカチにつけたり、スプレーで用意をしておいて香りをかぐ ポイントは、意識を違うところへ飛ばすことです。そのまま対峙していると、怒りばかりが増長してしまうので、とにかく五感を使って違うところへ意識を向けましょう。