ESS、8chスマートDAC「ES9082」発表。プロ機器やサウンドバーなどへの活用を想定
オーディオ向けの高音質半導体ICを展開するESS Technologyは、8ch対応DAコンバーター「ES9082 SMART DAC」と「ES9081 DAC」の2モデルを発表した。いずれも同社の特許技術であるHyperStream IVアーキテクチャを採用しており、最大768KHzとDSD1024までに対応するとしている。 いずれも2Vrms時のダイナミックレンジが120dB、THD+Nが-108dBという低ノイズ・低歪みの性能を実現しながらも、BOM(部品管理)を削減している。また8ch分のDACを搭載するが、合算してより少ないチャンネル数で使用することも可能で、2chの差動構成ではダイナミックレンジを127dB(4Vrms)にまで向上させることができるとする。 プロ向けオーディオ機器やミキサー、サウンドバー、アクティブスピーカー、AVアンプ、プリメインアンプ、クラスD対応のプリアンプなどに活用を想定した製品となる。 ES9082は、ESSのオーディオシグナルプロセッサー(ASP2)の第2世代が組み込まれており、ESS独自のSABRE Intelligence Studio(SIS)グラフィカル・ソフトウェアツールを使うことで、メーカー固有のオーディオアルゴリズムを統合することができるという。 例として、マルチバンドPEQ、DRC、AGL、ミキサー、オーディオ拡張・圧縮、ステレオワイドニング、RIAAディエンファシスやクロスオーバーフィルターといったアルゴリズムを統合し、オーディオパフォーマンスをより高めたり、オーディオシステムをシンプルにすることが可能だとしている。またデータインターフェースとしては、TDM、TDMデイジーチェーン、I2S、LJ、DoP、DSDに対応する。 もう一方のES9081については、ASP2は組み込まれていないが、前世代モデルの「ES9080Q」と互換性があり、既存モデルからのアップグレードが容易と案内している。
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈