G2共同通信社杯競輪が13日開幕 本当に『若手の登竜門』なのかデータで検証してみた
本当に「若手の登竜門」なのか検証
つぎに、過去の結果データから共同通信社杯競輪が本当に「若手の登竜門」であるのか検証していく。 2021年の共同通信社杯では、山口拳矢がデビュー最速GII優勝(デビューから479日)を果たした。ファンの記憶に強く焼き付いているだろう。その山口は昨年ダービー王となり、S班の座に就いている。まさに共同通信社杯が「出世レース」となったといえるだろう。 では、過去5大会の選考で「若手枠」に含まれた期の選手がどれだけ準決勝・決勝に勝ち進んでいたかを見ていこう。※◎は優勝、○は決勝進出選手 ※左から開催年、該当期、選手名 2019 100期~ ○山崎賢人、山本伸一、杉森輝大、岡本総、吉田拓矢、鈴木竜士、堀内俊介、宮本隼輔 2020 101期~ ○吉澤純平、○山崎賢人、清水裕友、新山響平、吉田拓矢、鈴木竜士、島川将貴 2021 103期~ ◎山口拳矢、○杉森輝大、○清水裕友、○新山響平、吉田拓矢、太田竜馬、門田凌、眞杉匠、嘉永泰斗、高橋晋也、小原佑太 2022 105期~ 清水裕友、吉田拓矢、太田竜馬、島川将貴、眞杉匠、森田優弥、坂井洋 2023 107期~ ○新山響平、○隅田洋介、○佐々木豪、○嘉永泰斗、阿部拓真、北井佑季、犬伏湧也 各大会、7名以上の「若手枠」の選手が準決勝まで勝ち上がる活躍ぶりを見せている。2018年にすでにS班に在籍していた清水裕友は別格としても、吉田拓矢、新山響平、眞杉匠など後のタイトルホルダーが共同通信社杯でも爪痕を残していた。 選考において優遇される期間に複数年活躍すると、その後も上位戦線で安定した成績を残している選手が多いといえそうだ。まさに“若手の登竜門”と言えるのではないだろうか。 ただし決勝の壁は高く、2022年は7名の「若手枠」が準決に進んだものの、決勝進出者はゼロ。その難易度の高さもまさしく“登竜門”の名にふさわしい。 優勝したのは過去5年では2021年岐阜大会の山口拳矢のみ。さらにさかのぼると2016年富山大会を制した竹内雄作も、「若手枠」とされる期間での優勝だった。 若手選手の躍動に期待がかかるGII「共同通信社杯競輪」はいよいよ13日に開幕する。新たなドラマが生まれる瞬間を見届けよう!