G2共同通信社杯競輪が13日開幕 本当に『若手の登竜門』なのかデータで検証してみた
9月13日から宇都宮競輪でGII「共同通信社杯競輪」が開幕する。ここでは共同通信社杯競輪の選考について解説する。
“若手の登竜門” たる所以は?
9月13~16日に宇都宮競輪場で開催される「第40回共同通信社杯競輪(GII)」。昨年までは「共同通信社杯」の名称で行われていたが、このたび16年ぶりにこの名称に戻された。 出場選手が発表されたのは7月下旬。共同通信社の推薦選手である神山雄一郎、平原康多、南修二の3名を含めた108名が選出された。 共同通信社杯といえば“若手の登竜門”と位置付けられている。さらに一次予選、二次予選が「自動番組編成」であることも大きな特徴のひとつだ。そのためフレッシュな選手の躍動やサプライズ連係が多く見られ、新鮮味を感じられるビッグレースだ。 “若手の登竜門”と呼ばれる理由のひとつは選抜条件に「一定期間にデビューした選手のうち、平均競走得点上位25名」が含まれ、若手に優先権があることだ。 今回優先権があるのは109期以降の選手で、上記で選ばれた25名を含む42名が選ばれている。この25名枠とは別にS班として眞杉匠(選考順位6位)、山口拳矢(同9位)が、パリ五輪出場枠で太田海也(同105位)、中野慎詞(同106位※負傷欠場)、小原佑太(同107位)、窪木一茂(同108位)が出場権を獲得した。 またGII選考の特徴としてFI開催での成績が重視される側面があるため、この競走得点上位25名に入らなくても「選考期間におけるFI決勝1~3位回数上位者」という条件から十分出場権を狙うことができる。
若手でも出場権獲得は簡単ではない
今回、共同通信社杯の出場権を獲得した109期以降の各期の選手数は下記の通り。なお、今大会出場選手のうち最もデビューが遅いのは121期だ。 ※左から期、人数、おもな選手 109期 6人 瓜生崇智、佐々木龍 111期 4人 山崎賢人、松本貴治 113期 8人 ★眞杉匠、松井宏佑 115期 7人 坂井洋、佐々木悠葵 117期 10人 ★山口拳矢、寺崎浩平 119期 4人 北井佑季、犬伏湧也 121期 3人 ☆太田海也、☆中野慎詞 ※★はS班、☆はパリ五輪出場選手(中野慎詞は負傷欠場) 若手選手には選考面での優遇があったなかで、出場権を取れなかった新鋭も見受けられた。GIオールスター競輪に出場している松本秀之介(117期)や吉田有希(119期)、後藤大輝(121期)などは、共同通信社杯出場選手に名前がない。 3人ともオールスターの予選では存在感を見せたが、選考期間内でのFI優勝はなし。競走得点は105点前後あるものの、109期から一括りとなると上位25名に食い込むのはなかなか厳しいようだ。 一方で、オールスター競輪でビッグレース初出場を果たしたものの苦杯をなめた121期・纐纈洸翔は共同通信社杯にも出場する。纐纈は前記の3名より競走得点を持っていないが、6月の福井FIでの優勝が決め手となり出場権を獲得した。