損保改革で法改正促す 代理店の規制案了承 金融審部会
金融審議会(首相の諮問機関)の損害保険業界改革に関する作業部会は13日の会合で、保険代理店への規制強化などに向けた法改正を促す報告書案を大筋で了承した。 旧ビッグモーターによる保険金不正請求や損保大手4社による企業向け保険の価格調整問題を受け、規制強化で健全な競争環境を実現するよう求めた。金融庁は来年の通常国会に保険業法の改正案提出を目指す。 不正請求の背景には、損保会社が契約の獲得に配慮し、代理店に適切な管理や指導を行いにくい問題があった。このため報告書案は、一定規模以上の代理店を「特定大規模乗合保険募集人」と定めて規制を強化する方針を明記。法令順守責任者を営業所ごとに設置することや保険募集指針の策定、内部通報体制の整備を義務付ける。 損保会社には、大規模な代理店に業務を委託する際の方針の策定とともに、代理店の法令順守体制を検証する管理責任者の設置を求める。