京都競馬場で起きた、ただならぬ“異変”――。スマホ使用で即日『騎乗停止』になった岩田康誠騎手のジョッキーパンツを複数騎手が着用して出走
10月には”女性騎手のパイオニア”がスマホの不適切使用で電撃引退
JRAではここ最近、若手騎手の相次ぐスマートフォンの不適切使用の問題が度々発生しており、再発に歯止めが効かない。そのなかでも、競馬ファンにとって大きな衝撃だったのは、昨今の競馬人気を盛り立てた立役者のひとりであり、女性騎手のパイオニアとして活躍した藤田菜七子さんの電撃引退だろう。10月、一部週刊誌による報道で藤田さんは昨年4月頃までに複数回に渡り、調整ルーム内にスマートフォンを持ち込んで通信していたことが発覚。同11日から騎乗停止処分を受けていた藤田さんは引退の意思を伝えて引退届を提出する事態に発展した。アイドル騎手の不祥事と突然の引退発表は海外メディアも愕然するほど、大きな騒動だった。 それ以前にも昨年5月には今村聖奈(栗東・寺島良)ら6人の若手騎手が30日間の騎乗停止となり、今年5月にも水沼元輝(美浦・加藤和宏)が不適切使用と偽装工作が判明。さらに10月には永野猛蔵(美浦・伊藤圭三厩舎)、小林勝太(美浦・小野次郎厩舎)の両騎手が藤田さんと同様に調整ルームでの通信機器使用により騎乗停止になるなど、JRAに所属する若手騎手のスマートフォンの不適切使用が次々と発覚した。その後の調査で永野は不正使用とは別に親族へ予想行為をしたことも確認され、本人から騎手免許取り消し(引退)の申請が11月にあった。 こうした若手騎手の再発防止策を徹底するため、JRAでは調整ルーム入室時に手荷物検査を実施することや、今回のような土日の競馬場間の移動でも調整ルーム到着時にはスマートフォンの履歴を調査することを11月28日に発表したばかりだった。その矢先、今度はGⅠ制覇もある経験豊富なベテラン騎手が、またしてもスマートフォン関連の不適切使用を起こしてしまった。 スマートフォンの使用を制限する本来の目的は「公正競馬の確保」である。ゆえにJRAのルール適用は妥当であり、今なお騎手たちに遵守の姿勢が問われている。 構成●THE DIGEST編集部
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