「攻撃参加のほうで目立っていたと思うんですけど…」守備の大切さを痛感した柏DF関根大輝の”ルーキーイヤー”
[12.8 J1第38節 札幌 1-0 柏 プレド] シーズン31試合で先発、柏レイソルDF関根大輝の”プロ1年目”が、最終節・札幌戦をもって終わった。 【写真】乃木坂46五百城茉央が優勝もたらす“勝利の女神”に(全20枚) 拓殖大学の卒業を待たず、在学しながら1年前倒しで柏に入団した関根は、2月18日のプレシーズンマッチ、ちばぎんカップで右SBの先発に名を連ねる。試合後、「今年はパリ五輪があるので、そこを目指す上でも、Jリーグの高いレベルでコンスタントにプレーできたらより近づくと思います」と今シーズンの展望を語っていた関根は、当初の目標よりはるかに高いところまで到達した。 U-23日本代表の活動から半年以上遠ざかっていた中で、柏での活躍が認められて3月にU-23日本代表選出、4月のパリ五輪最終予選(U23アジアカップ)でセンセーショナルな活躍を見せて評価を一気に高めた。7月のパリ五輪本大会でも右SBとしてプレー。10月には日本代表入りも果たし、A代表デビューが待たれる。 代表での活動を担えるのは、チームでの活躍があってこそだ。個人として一気に階段を駆け上がった一方、柏での現状に悔いる部分もある。柏では得点、アシストともにゼロであるのは、ポテンシャルを考慮すると寂しく映る。 「残留争いをしてしまって、サポーターに苦しい思いをさせてしまったので……。自分もチームに貢献できたかって言われたら、数字として結果が残ってるわけではない。まだまだやれたことはある」 柏でのデビュー当初から、187cmのフィジカルと、静岡学園仕込みのテクニックで、攻撃の部分が目を引いていた。その一方で、2月18日のちばぎんカップでは相手に背後をとられて失点に絡み、「急いでポジションを前に取りすぎた」と守備面での課題を語っていた。 「自分が出ていくタイミングを間違うと、ドリブルで抜かれるとかじゃなくてただ走っているだけでも相手と入れ替わってしまう。見ている方からしたら、やっぱり最初にすごい勢いがあって、積極的な攻撃参加のほうで目立っていたと思うんですけど、いろいろなことを経験して、バランスっていうものをちょっと考えられるようになったと思います」 そして、Jリーグだけでなく、代表活動を通して、自身の成長があったと関根は言う。かねてから海外でのプレーを目標のひとつと口にしていた関根にとって、世界との対戦は大きな刺激になった。 「オリンピックだったりA代表に行った時に、守備の部分の大切さは本当に身に染みて感じました。そこは勝手に意識していると思います。いろいろ考えてプレーできたのが、今年1番大きかったことです」 2024年でとりわけ印象に残っているのは、パリ五輪でのスペイン戦だ。パリ五輪王者との一戦が、関根をさらなる高みへと掻き立てる。「ああいう相手とやったから、もっと上に行きたいと心の底から思えているので。来年も成長できる1年にしいたいです」。2025年、22歳DFのさらなる進化に期待がかかる。