阪神・石井大智、新人に「年俸が上がれば、いいこと、いっぱいあるぞ」自身は四国IL高知出身で8200万円更改
阪神・石井大智投手(27)が10日、鳴尾浜で自主トレを行った。この日から独立リーグなどに所属する新人6選手の自主練習がスタート。かつて四国アイランドリーグplus・高知からプロ野球入りを目指した右腕は、経験をもとに熱いメッセージを送った。 球場などの練習施設や選手寮の食事も-。生活環境が一変した。石井は4年前の自分の姿をダブらせながら新人6選手の練習をみていた。 「(独立リーグの選手は)NPBに指名されるのを目標に頑張るけど、その先がある。年俸が上がれば『いいこと、いっぱいあるぞ』という(気持ちで)頑張ってほしい」 四国IL高知から2021年ドラフト8位で阪神に入団した当時の年俸は550万円。うれしかった。「独立リーグは(オフに)給料が出ないので、バイトをしていたから」。NPBに入れば野球オンリーの生活が送れるが、独立リーグ出身の選手は即戦力として期待される立場だ。「他の高卒や大卒とは違う。1、2年で結果出さないと(解雇される)」。無我夢中だった。 石井は1年目、2年目とも18試合に登板。チームがリーグ制覇した23年は登板44試合で19ホールドと実績を積み上げ、今季は56試合で4勝30ホールド、防御率1・48。年俸も4000万円から8200万円へと大幅昇給を勝ち取ったが、決して天狗にはならない。 「素晴らしい環境の中で野球ができることに感謝しながらやってほしい」 恵まれない環境の中で培ったハングリー精神だけは失ってほしくはない。夢をつかんだ元独立リーガーから後輩たちへの熱いメッセージだ。(三木建次) ◆…石井はABCラジオ「ミュージックジェルム」(火~木曜後6時)の生出演前に取材に応じ、「僕はラジオを聴くのがめっちゃ好き。車の中では、ずっと流している」とアピール。番組内では今季を振り返りながら「(夫人の)おなかがだんだん大きくなって、頑張らないとという気持ちになった」と、9月に誕生した第1子となる長男がパワーの源になったことを明かした。