“日本最南端”スキー場が約3年ぶりに再開! 台風被害を乗り越えた五ヶ瀬ハイランドスキー場 目指せ来場者3万人
日本最南端のスキー場として知られる宮崎県・五ヶ瀬ハイランドスキー場は、2022年に台風14号の影響で営業休止を余儀なくされたが、町民と行政の懸命な努力により3年ぶりのオープンを迎えた。 【画像】3年ぶりの営業再開はスキー日和
2022年 台風で営業休止に…
南国・宮崎県に誕生した日本最南端のスキー場は、多い時には9万人ものスキーヤーが訪れるほどの人気スポットとなった。また、冬場の農家の雇用の場としても、町の経済の一端を担ってきた。 スキー場の営業休止は苦渋の決断だった。営業休止に追い込んだのは、宮崎県北部でも大きな被害が出た2022年9月の台風14号。 五ヶ瀬町・小迫幸弘町長: 本当に苦渋の決断ではあるのですが、今季の営業は断念せざるを得ない。 スキー場につながる唯一の道路が大きな被害を受け、スキー場には被害がないのに行くことができず、営業を休止せざるを得なくなった。
約2年の歳月をかけた懸命の工事
被災道路に地滑りの兆候が見られるなど工事は難航したが、7箇所の町道に約18億円をかけた懸命の工事で、2024年の夏にようやく復旧のめどが立った。 長期間の中断を乗り越えた復活に、多くの人々が期待を寄せている。 やまめの里・秋本治社長: もう絶望的な感じを持っておりました。ここまで頑張ってきて、何とか光が見えてきたので、再起をかけてもうひと踏ん張り頑張りたい。 藤木石油店・藤木浩美取締役: スキー場のオープンは、みんな心待ちにしていたので、1人でも多くのお客様に来てもらえるよう、「宣伝しよう」って声かけあっています。
期待の声に応えたい 3年ぶりの再開
営業休止中もスキー場へ通い続け、リフトなどの整備を続けてきた五ヶ瀬ハイランドの川崎一仁係長。12月に入って人工の雪作りを始めた。 川崎係長は「再開を信じて、またお客さんを迎えられるようにと思い、自分のできる限りのことをやり続けてきた。やると決まった以上、何としてでも進めたい」と意気込んだ。 着々と準備が進む中、12月12日に安全祈願祭が行われた。その後、人工の雪山をゲレンデに広げる作業を進めてきた。 五ヶ瀬ハイランド・川崎一仁係長: 期待されているお客様がたくさんいる。何とかその声に応えるよう、良いゲレンデを作りたい。 コースには雪景色が広がり、五ヶ瀬ハイランドスキー場はいよいよ12月20日、3年ぶりに営業を再開した。この日、宮崎県内は8箇所で今シーズン一番の冷え込みとなり、五ヶ瀬町鞍岡では氷点下4.7度を観測。県内でこの冬一番の寒さを更新し、スキー日和となった。 今シーズンは冷え込む日が続き、人工の雪作りが順調に進んだという。約1000メートルのパラダイスコースのうち、500メートルには約40cmの雪が敷き詰められた。 訪れたスキー客は「3年ぶりのゲレンデ、めちゃめちゃ最高。天気も晴れて、雪も滑りやすい」と笑顔だ。 五ヶ瀬町の住民も「できればずっとスキー場をオープンしていただいて、五ヶ瀬町民全体でこのスキー場を盛り上げていけたらいいと思う」と話した。 今シーズン、五ヶ瀬ハイランドスキー場は2025年3月上旬まで営業予定で、来場者3万人を目指している。 (テレビ宮崎)
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